災難は忘れた頃が危険です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、奥深い学問の問題も易しく、単純明快な設問で出題される事がありました。

学問の世界では、専門的に掘り下げるので門外漢には理解不能な問題も、平易に理解出来る場合があるのですね。

そんな代表的な問題が、第13回の東京ドームで出されていました。

問・津波の速さは、海が浅いほど速い。〇か✖か?

答・✖

解説 津波のスピードは、専門的には計算式があるのです。「√重力×深さ」で求められる、とあります。

勿論、深さは一定では無いので、その算出方も難しい理論があるのでしょうが、一般的には不要な知識です。

簡略に言えば、速いのは「浅い海か?深い海か?」が想定出来れば良いわけで、後は個人のカンに頼るしかありません。

海を渡って来た津波で、思い出されるのは1,960年のチリ地震でしょうね。

太平洋の対岸チリから、日本を含め環太平洋全域に津波が来襲し大被害を及ぼしています。

我が国の場合は、地震発生後22・3時間もかけて三陸海岸を中心に最大で6.1mの津波が来襲し、大きな被害を受けています。

「チリ沖地震津波」の画像検索結果

この事によって、津波の恐ろしさが日本人全体に再確認され、津波への知識も普及しています。

更に東日本大震災で、津波の情報が大きく報じられ、各地で避難訓練行われるなど、対策が行われています。

備えあれば愁い無し、との言葉がありますが、一方喉元過ぎれば熱さ忘れるとの言葉もありますね。

結びとしては「災難は忘れた頃にやって来る」でしょうね。  油断大敵火がぼうぼうの言葉もあります。

 

師弟共に向学心が強かった

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返って見ると、時々面白い問題を発見する事があります。

現在のテレビで、毎日取り上げられている大問題に、大相撲横綱・日馬富士の暴行事件がありますね。

日本の国技で、その横綱が主役の事件なのでメディアも大騒ぎになり、連日騒動の経過があれこれ推測されています。

昨日で九州場所も終わったので、これから真実が解明される事になるのでしょうが、ここで興味深い事が解りました。

実は横綱・日馬富士は向学心が強く、現在法政大学の大学院に通い、平日の夜や土曜日に熱心に通学しているとの事です。

実は日馬富士の親方である伊勢ケ濱さんも、現役の大関時代に同じような経験をし、クイズ問題になっていました。

第12回のフェゴ島で、その問題が出されていました。

問・9年前に中退した近畿大学商学部に、1,988年再入学した大関は誰?

答・旭富士 

解説 現・伊勢ヶ濱親方は青森県つがる市出身、高校時代に活躍し、相撲の名門である近畿大学に入学。

2年の時に合宿の団体生活に馴染めない、との理由で青森へ帰郷し家業の漁師に従事していました。

しかし、相撲への思いが強く一人で稽古に励む姿を当時の大島部屋親方に認められ、スカウトされて入門。

1,981年初土俵、以後は大関まで昇進しながら横綱へは紆余曲折在って、平成2年第63代横綱に就任している。

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日馬富士は現役力士ながら、授業には熱心に通い年齢差の在る同級生とも気楽に溶け込み、評判は良かったと報じられています。

親方の影響なのか、師弟共に向学心が強いというのも、今回の事件で明るみになった、興味あるエピソードでした。

この事件は、相撲協会の内紛が絡んでいるようで、今後どのような結末を迎えるのか目が離せません。

いずれにしても、日本の国技ですから、良い方向で解決される事を相撲ファンは望んでいる事でしょう。

地名のルーツは面白い

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、日本人の知りたい知識が豊富に使われているのが解ります。

その中でも、多くの人が興味を持つ出来事を、クイズにしているのですが、新しい発見がある方が面白い情報になります。

日本各地の地名は千差万別で、それぞれに歴史に関係している場合が多いようですね。

自分の住んでいる場所に、どのような歴史があったのか?

これは誰でも知りたいし、地元で生まれた方は子供の頃から聞かされているのが一般的な常識でしょう。

中にはそれを誇りとして自慢話になる、郷土愛の典型的な例でしょうね。

日本の古い都には、歴史に絡んだ地名が多数あります。

第12回のパシフィカで、地名の由来に関する典型的な問題が有りました。

問・京都の織物で、発祥の地が「応仁の乱」の陣地跡だった事から名付けられたのは何?

答・西陣織

解説 「応仁の乱」は室町時代の末期、足利義政の8代将軍就任を巡って、細川勝元と山名宗全の対立で起った戦いでした。

1,467年(応仁元年)~1,477までの11年間、全国の武将が加わり京都全域が壊滅的な被害で焼け野原になったのです。

東軍の大将が細川勝元、西軍が山名宗全で、西軍の陣地となったのが、現在の「西陣」の名の由来です。

この乱は、東西両軍の大将が相次いで亡くなり、話し合いで和解し勝敗は有りませんでした。

戦火を逃れて避難していた織物職人達が、戦後「西陣」の跡地周辺に戻り、織物生産を再開したと言われます。

職人の多くが足利家に仕え、西陣ブランドが確立。つまり540年の歴史がある、日本を代表する織物と言えます。

「西陣織とは」の画像検索結果

貴族階級が好んで愛したのは、華やかで華美な織物だったためで、その後も大名や豪商に愛されたと言われます。

以上、土地の名前には日本の歴史に深く関わるものが多く、知って面白い情報と言えるでしょう。

最近は旅行がブームなので、全国的に故郷再生に力が入り、こうした歴史的エピソードが、各地から伝わって来ています。

 

ご当地問題の妙?

 

リカ横断ウルトラ・クイズの問題には、世の中であまり知られていない情報が、時々出題される事があります。

特にご当地問題と名付けられた、クイズ地の習慣や出来事には面白い情報が多く、視聴者も楽しみにしていました。

第15回のジャクソンで、次のような問題が有りました。

問・ミシシッピー州の漁獲量は全米一。白身の魚で、高蛋白、低カロリーで、ダイエットにはもってこいの「キャット・フィッシュ」と言えば何?

答・ナマズ

解説 クイズ会場のジャクソンは、ミシシッピー河の沿岸の街なので、この河に関しては挑戦者も勉強していたはずです。

また、正解を知らなくても「キャット・フィッシュ」がヒントで感が良ければ答えられる易しい問題と言えるでしょうね。

「ナマズ」の画像検索結果

ナマズは味に癖が無く、油で唐揚げした食品がアメリカ人には大人気で、街道筋のレストランでは何処でも食べられます。

日本では「ナマズ」や「雷魚」などは、魚屋さんで売られていないので、一般家庭で食卓に上がる事は少ないでしょう。

でも、釣り好きの方は結構大型の魚なので、釣果を喜んで食べる機会もあるでしょう。

ナマズは淡水魚で、頭が大きく全長50cmに成長。日本の全土の川や湖沼に生息、蒲焼や鍋物としても美味と言われます。

高蛋白で低カロリーダイエット食として人気とあるので、ナマズの専門レストランが出来れば、女性客に受ける事でしょうね。

愛好家を「ナマズ女子」なーんて言っちゃって!

今や、スマホの情報時代ブームを呼ぶ可能性大といえそうです。

 

懐かしいロケ地

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題と共に、ロケ地の思い出を書いています。

17年間で数多くのロケ地を巡りましたが、戦後世代の年配者には懐かしい場所がありました。

私を含めて、戦後世代にとってアメリカは憧れの地、それも多くの西部劇で風景を知ったのでした。

西部劇では「駅馬車」「荒野の決闘」「OK牧場の決闘」「黄色いリボン」など、数え上げればキリが無いほど名作がありました。

そういった名作の一つに「シェーン」がありました。

若くして他界した俳優アラン・ラッドのガンマンとジョーイ少年の友情を描いたヒューマン・ドラマです。

その撮影現場となったのが、ワイオミング州のグランドテイトンでした。

撮影の為に建てられた農家が、国立公園の中に今でも残されているとの情報を得た我々は現場を訪れました。

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撮影から40年、すでに廃屋となっていましたが、この地でクイズを行う事に決定したのは言うまでもありません。

スタッフの多くは「シェーン」で感激した年代だったので、現場に到着した時には、涙ぐんだ者さえいたほどでした。

この地で出された西部劇関連の問題は、当然ガンマンに関する知識でした。

問・西部一の無法者と言われ、保安官パット・ギャレットに射殺された伝説の早撃ちガンマンとは誰?

答・ビリー・ザ・キッド

解説 ビリーは伝説の早撃ちガンマンなので、西部劇には何度も登場しています。

21歳で21人のガンマンを倒し、最後は有名な保安官パット・ギャレットに負けて他界した西部開拓時代の著名人でした。

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この他「駅馬車」「荒野の決闘」「黄色いリボン」の舞台となったグランドテイトンなど、撮影現場には度々訪れていました。

ウルトラクイズは、アメリカ各地の景色を紹介するのも、番組の当初の目的だったからでした。