今昔の乗り物の変化

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に造られていました。

日本人の常識ですから現代の常識は勿論の事、昔から伝わる常識も多いのは当然です。

そこで、昔の人なら誰でも知っていた常識の問題をご紹介しましょう。現代人にはやや難しいかも知れません。

第7回のナイアガラで出された次のクイズです。

問・困っている時、助けてくれるものに例えられる乗り物は何?

答・舟

解説 「渡りに舟」という言葉があります。また、困っている時に丁度都合の良い事が起きるのも「助け舟」と言います。

昔は乗り物と言えば、馬車、荷車、馬などと共に船が有りました。街道には渡し船が有り、多くの人が利用しました。

又、江戸でも大阪でも街中に堀が造られていて、船で往来していたのは映画やドラマでご存知ですよね。

現代人の場合は、タクシーなど数多い乗り物を知っているので、思考が乗り物に行ってしまうと誤答の可能性があります。

我々は、そんな的外れの「誤答」の可能性も含めて、この問題を出していました。

本日の裏話は、時代と共に人々の常識も変化する代表的な問題でした。

乗り物と言えば、近代の百年を考えても世界中が大変化を遂げましたね。

自動車の発達で道路は整備され、都市と都市を結ぶ高速道路は世界中で張めぐされています。

街の中も、道路が拡張され整備が整いました。更に航空機で世界の国を移動する時間も短縮されました。

人類の歴史は長くても四~五千年ですが、この百年の変化には、天のご先祖様も仰天でしょう。

これだけ科学技術が発達したのですから、「コロナ騒動」もそろそろ決着して欲しいものです。

桜の季節も間もなく来ますが、明るい気分で花を愛でたいものですね。夜が明けない日は無い、との言葉を信じたいですね~。

 

アメリカ人の驚く趣味とは?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、に日本人の一般常識を基本に創られていました。

日本の常識と同じレベルで、世界の知識も記憶していれば安心で同じようなレベルの強敵と戦えるでしょう。

ウルトラクイズで予選を勝ち抜き、海外渡航した挑戦者はいずれ劣らぬクイズの達人達と考えて良いでしょう。

第16回のキャメロンパークは、アメリカ中の飛行機大好き人間が集まった特殊な場所でした。

各家庭には飛行機の格納庫があり、一機~二機のマイ・プレーンが収まっているという夢のような町でした。

従って、クイズ問題もご当地関連のクイズが多かったのですが、その一つをご紹介しましょう。

問・飛行機の歴史で、最初の部分で良く引用される、ロウで固めた鳥の羽をつけて飛ぶ、ギリシャ神話に登場する人物は誰?

答・イカロス

解説 イカロスはギリシャ神話では、蝋で固めた翼によって自由自在に空を飛べる能力を持ちます。

飛んでいる内に、更に高くへとの欲が出て太陽に接近します。このため蝋は溶けて翼が無くなり墜落して死を迎えました。

ギリシャ神話では「人間のゴーマンさやテクノロジー」を批判する神話として有名です。

尤も、人間はテクノロジーに挑戦し、19世紀に産業革命が起こり、ライト兄弟によって飛行機が発明されました。

それから百年も経たずに、我々は大型ジャンボ機に乗って世界中を飛び回ってクイズを実行、人間の知恵は驚きですね。

本日の裏話は、アメリカの趣味が高じた町、キャメロンパークのクイズ問題から飛行機の歴史の話でした。

戦後、アメリカの家庭では一家に何台も「自家用車」を持つ、との話に日本人は仰天しました。

苦節〇〇年、我々の家庭でも自家用車が持てる時代になりました。と、思った時にはアメリカでは自家用機です。

我々は、常にアメリカ人の生活を追いかけていましたが、現実はアメリカでも貧富の格差は広がっているのです。

結論は一言です。「隣の芝生は美しい」。我々日本人は憲法で戦争放棄を決めた平和な国です。

平和な国の一員として、楽に愉しく長生きしましょ~っと。

 

 

 

 

 

 

日本人の趣味趣向は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、年齢で考えれば若い層より熟練層の方が人生経験があるだけに知識も豊富なのは当然です。

熟年層であれば、半分くらいの人達なら正解出来るであろう問題をご紹介しましょう。

若い層でも正解出来れば「自分は知識人」と自信を持っても良いと思いますよ。

第11回のニュージャージーの準決勝で出された問題です。

問・水を使わずに流れる水を表現した日本庭園を何と呼ぶ?

答・枯山水「仮山水(かさんすい)・故山水(ふるさんすい)」

解説 枯山水は寺社の庭に多く、代表的な例は大徳寺大仙院庭園が有名ですね。

枯山水は水の無い庭の事で、池などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式です。

例えば、白砂や小石を敷いて水面に見立てる事が多く、橋が架かっていれば下は水です。でも本物の水では有りません。

砂や小石の模様で水の流れを表現。抽象的な表現の庭で、室町時代の禅宗寺で造られ発達したものと言われます。

昔の日本人は、煌びやかな豪華さとは反対の「わびさび」を好む傾向も有り、この枯山水はその代表的な例でしょうね。

煌びやかな代表は「金閣寺」や「秀吉の茶室」などがあり、いずれも日本の大切な遺産になっています。

本日の裏話は、日本庭園のクイズ問題から昔の日本人の趣味趣向の話になってしまいました。

明治維新以来、西洋文明が入ってきましたので、現代では日本人の趣味趣向も「百花繚乱」で頭が混乱しそうです。

趣味も結構、閑とお金があれば、多くの趣味を持ちたいのですが結論です!人生は難しい山あり谷ありで、これが庶民ですね~。

 

 

 

「神頼み」もいろいろ有ります

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は幅が広いので、若者と年配者を比較すれば人生経験の長い年配者の方が有利なのは自然の流れと言えるでしょう。

とは言え、若者でも知識欲の旺盛な人は、熟年者も知らないような知識を持っている人も居ます。

熟年者なら大多数が知っていそうな問題をご紹介しましょう。第10回のロサンゼルスで出された問題です。

問・お伊勢参り、お百度参り、丑の刻参りのうち、五寸釘を打つのはどれ?

答・丑の刻参り

解説 人は悩みがあると「神頼み」をしますね。諺にも「困った時の神頼み」の言葉がある位です。

お伊勢参りは日頃の運命が「向上」する事を願ったもので江戸時代から盛んになった習慣で、現代も続いています。

お百度参りは、病気平癒(へいゆ)を願い、社寺に行き境内の一定距離を百回往復して礼拝する事です。

丑の刻参りは、全く逆の願い。即ち自分の運命では無く憎むべき敵の運命を悪くするための行為です。

丑の刻は現代の午前二時であり、真夜中に「呪う相手を藁人形に見立て」五寸釘を打ちこみます。

効果があれば、相手は真夜中に胸を押さえて苦しむ、その結果いつの日か死に至るだろう、との恐ろしい風習です。

芝居や映画では、丑の刻参りで相手を殺すようなシーンんが描かれていますが、オカルト的で怖い話ですよね。

諺には「人を呪えば穴二つ」と言われるように、穴とは墓穴の事で自分にもその覚悟が必要という事でしょう。

本日の裏話は、神頼みの三つの例に関するクイズ問題で、それぞれの本質のご紹介でした。

日本には八百万(やおよろず)の神様が居ると言われています。

神様にお願いも良いですが、でも丑の刻参りは「止めてよ~」と神様の困った声が聞こえそうです幸せな願いにして~、デスね。

 

世界の常識も変化する

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、一般の日本人なら誰でも答えられる問題であり、日本に限らず世界の常識も知識として知っているのが理想です。

第8回のフェニックスのバラマキ・クイズで、次の問題が出されていました。

問・コロンブスがアメリカ大陸を発見したのは何年?

答・一四九二年

解説 これは中学校の試験で良く出された問題でしたね。年数を記憶するために「いよくに」と覚えた人も多い事でしょう。

イタリア生まれのコロンブスは、スペインの王家の支援を受け三隻の船と約一〇〇人の乗組員を連れて現・ドミニカ島に到着。

現在はこの島には「ドミニカ共和国」「ハイチ」の二つの国が存在します。

コロンブスはこの時新大陸とは思わず「インド」への近い新航路を発見したと、スペインの王家に報告しています。

従って、現代の教科書ではアメリカ大陸発見はコロンブスでは無くアメリゴ・ヴェスプッチであると教えられています。

アメリゴは、イタリアの探検家で地理学者であり航海家としても有名な存在でした。

彼は喜望峰を越えてインドに向かう途上で、ブラジルを発見。探検家なので上陸して調査をすると先住民が居たのです。

しかも、大陸であり南北合わせて大陸は続くので、南極圏から北極圏までの大きな「大陸である」事が解りました。

この事によって、アメリカ大陸の名は彼の名をとって「アメリカ」となったのです。

この時代のヨーロッパ諸国は、植民地を獲得する事に必死でありスペインは現・メキシコに兵を送り国を作りました。

ヨーロッパ諸国は、自分たちが最高の知識を持っていると信じていたのです。

処が、メキシコにはマヤ文明との高い知識を持つ民族がいたし、その遺跡は厳密な数学で計算され作られていたのです。

そんな民族を戦いで滅ぼして、自分たちの領地に分捕ったのですから一五世紀から一八世紀は世界の戦国時代と言えるでしょう。

イギリスは北米を、スペイン、ポルトガルは南米のブラジルやアルゼンチンを植民地とし、後に独立国となったのです。

南米には数多くの国が存在します。この時代に競って領地を獲得し、後に独立国となったのは同じような経緯です。

世界の常識は、二〇世紀に入って教科書も大幅に改定され「アメリカ大陸発見」との文言は世界中で死語となっています。

何故なら、南北アメリカ大陸にも多数の民族が住んでいたし、民主主義の時代、発見との言葉では表現出来ないからでしょう。

本日の裏話は、コロンブスのクイズ問題から「アメリカ大陸発見」の事情が、昔と今では大変換したとの話でした。

結論は、歴史は時代によって大きく変貌するとのお話でした。それにしても、コロンブスは勘違いの大家と言えるでしょう。

見方によっては、一八〇度意味が変わってしまうのですが、彼の業績もあります。「コロンブスの卵」最初が偉いのだ~、って。