国境を跨いだクイズもあった

メリカ横断ウルトラ・クイズはアメリカ各地をはじめ、世界を移動しながらクイズを行いましたが、時には国境を跨いでクイズを行った事もありました。
あれは第15回の時でした。
アメリカとメキシコの国境にある街エルパソでの事です。
この街を通って、メキシコからアメリカに密入国をする人間が年間100万人もいるという情報がありました。
一体彼らはどのように密入国をするのか、その状況を目で確かめて見たいと、ロケハンを行いました。

リオ・グランデ川_国境


所はアメリカとメキシコの国境の町として知られるエルパソです。
ここは、数々の西部劇でお馴染みの舞台なので、その名をご存知の方も多いでしょうね。
アメリカとメキシコの国境を流れるリオ・グランデ川があり、国境の橋が架かっていたのです。我々はパスポートを持っていますから、正規の手続きで行ったり来たり出来ますが、密入国者はそうは行きません。
国境警備隊の目を盗んで、こっそりと川を渡るものと想像していました。
しかし、現実はそのような生易しいものではありません。
堂々と、しかもゾロゾロと川の中を歩いて渡っているのです。

※写真はイメージです


「国境もみんなで破れば怖くない!」
といったところでしょうかね。
この辺りには、「コヨーテ」と呼ばれる闇の仕事人がいて、服を濡らさずに川を渡りたい、という贅沢な密入国者のために、ゴムボートで渡しの商売をしていたのです。

※写真はイメージです

rio_crossing


時の情報ですが、国境のリオ・グランデ川を越えて、アメリカへ密入国するメキシコ人は年間100万人。
また、リオ・グランデ川は世界で最も頻繁に人が横断する川で、年間何と3億5,000万人が行ったり来たり渡っているのだそうです。
川1本を隔て、アメリカとメキシコの生活水準の差を考えれば、密入国という問題が起こるのも解る様な気がしますが、この問題は長年に亘って両国の問題として、良くニュースになりましたが、我々が訪れた時代には、密入国者が盛んな時代でした。

実際の番組では、エルパソからメキシコ観光という事で国境の橋を渡り、のんびりと観光を楽しませました。
挑戦者達が観光を終え、メキシコの国境に差しかかった時、彼らにも密入国者の気分を味わってもらいたい、という勝手な理屈を付けてクイズが行われたのです。
題して「国境突破、大声クイズ」でした。

イズが読み上げられ、答えが解った人はマイクに向かって大声で絶叫する、お馴染みの形式です。
そして勝ち抜ければ、目出度くアメリカへ再入国出来るというもので、敗者はメキシコで罰ゲームを受けるという形式でした。
国境警備隊の兵士も、奇妙な日本人の団体が、大声を発して何やらTVの撮影をしている、この様子にキョトンと不思議そうなな目を向けていました。

挑戦者が必死で叫んだ大声は、国境を越えて響き亘っていた、ちょっとスケールが大きいけれど、馬鹿馬鹿しい形式でした。

「国境を跨いだクイズもあった」への6件のフィードバック

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    >Castleさん
    有難うございます。
    ウルトラは、面白そうな情報はみんな詰め込んでしまうという、欲張った番組だったのでした。

  2. SECRET: 0
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    >月舟さん
    石川五右衛門の「世に盗人のタネは尽きまじー」のセリフじゃありませんが、何処にでも裏稼業は存在します。
    それにしても最近は、裏稼業も頭を使う奴が多くて、取り締まる法も大変ですね。

  3. SECRET: 0
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    >まささん
    ウルトラは、クイズの形を借りた情報、旅、エンターテイメントなど、欲張った内容で、それが娯楽番組だとみんな信じて作っていました。
    全方向対応エンター・ティメント番組とでもいうのでしょうかね?

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    第15回のスタジオパートで、小倉淳アナウンサー(当時)が、「日本では島国だから一歩外を出ると国境という意識がありまs年が~(趣旨)」と説明していたのが印象的でした。
    やはり、ウルトラクイズは娯楽性だけでなく、情報番組としても優れていました。

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    私は今でも『必殺シリーズ』の大ファンなのですが、どこの世界にも『裏稼業』があるんですねぇ…。

  6. SECRET: 0
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    ウルトラはクイズ形式や罰ゲームばかり注目されがちですが、世界の事情がわかる番組だったと思います。
    アメリカなどの絶景を紹介する番組で、ウルトラでチェックポイントになった場所を見ると、懐かしく感じてしまいます。
    普通なら、何でここでクイズをするんだ?
    と、思うんでしょうが、それでも、現地の方々が番組に参加して下さって、ウルトラは凄い番組だと思って見てました。

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