アメリカ横断ウルトラクイズでは、様々なクイズ形式を考えました。
クイズの案を考えるのは我々構成作家の仕事ですが、核になる案を基に、スタッフ会議で検討し、時には形が変わって実行に移される事もありました。
その、数あるクイズ形式の中で特別例外だった正解の決まらないクイズという何とも奇妙なクイズ形式が有ったのです。
それは、第5回のメキシコシティの郊外にある闘牛場、プラサメヒコで行われた「メキシコの子供達95人に聞きます」クイズでした。
我々が用意した質問に対して、メキシコの小学生がどの様な答を出すのか、小学生95人にあらかじめアンケート調査をしておきます。
メキシコの小学生のアンケートで一番多かったのが正解という訳で、つまり、子供たちの心の中を読んだ人が勝ちとなるものです。
従って、正解は子供たちの考え次第で、我々も当日まで正解は解りませんでした。
問題は次のようなアンケートでした。
メキシコの子供たちにジャパニーズ・クッキー、せんべいを食べてもらいました。
問・このせんべいの原料は何でしょうか?
①米 ②魚の肉 ③トウモロコシの粉
問・メキシコの子供たちにコンニャクを手に持ってもらいました。これは一体なんでしょう?
①日本の海で採れるクラゲ
②熱が出た時に頭に当てて下げるもの
③植物の根から出来た食料品
問・メキシコの子供たちが手に持っているのは下駄です。これは何でしょう?
①旅行用の枕 ②履物 ③伝統的な打楽器
この様に日本の品物に関する、メキシコの子供たちの意識調査の結果が正解になったのです。
この問題で解ったのは、メキシコの子供たちは日本の品物を結構理解していた事でした。
例えば、せんべいは、米が一番多くてトウモロコシが2番目でした。
また、下駄は85人が履物と答え、旅行用の枕などと勘違いした子供は1人もいませんでした。
コンニャクはクラゲが第1位で95人中77人がそのように理解していましたが、これは予想通りの結果で、正解者も多かったと記憶しています。
この様に、外国人の日本に関する知識をクイズ形式に盛り込んで、バラエティー色を出していたクイズ形式も結構あったのです。
本来のクイズから少し脱線しますが、エンターテインメントという意味では、視聴者の皆さんも楽しんで下さったと思っています。
この様な答が事前に不明なクイズは、他のクイズ番組ではあまりお目にかかりませんでした。
クイズマニアから見れば邪道かも知れませんが、我々は新しい試みを模索していたので、時々この様な実験的な形式を実行していたのです。
裏を返すとマンネリを避けるための努力だったのかも知れません。
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>まささん
中々考えた企画だったと思いますよ。
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>とどさん
時々この形式を採用していました。海外事情を示す、恰好の形式だったと思います。
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>茨城のどうでしょうふぁんさん
クイズ形式で外国人の趣向が解る、結構考えられた形式で、時々この形式を使いました。変化球の一つでしょうね。
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>城明日華@TeNYさん
了解ですね
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今回の記事で触れたクイズで敗れた女性が、闘牛をさせられる罰ゲームは「記憶」に残るものとして、ウルトラの名場面で何度かやってました。
リアルタイムで観ていない世代でも、最後に涙を流した所は印象的ですね。
一方で、13回のシドニーで行われたインスピレーションQでも、日本のモノ・文化を見て現地の方がどういうものか答えて、それをヒントに一体何かを挑戦者が当てるという形式。
「ウルトラクイズ・ドーム予選」の映像を見せた時は誰も答えられなかったのが傑作でした。
この結果、敗者になったのがクイズ研究会ばかりと、実に思う壺。
SPゲストのMr.マリックさんから「記憶」による敗者復活戦がプレゼントされ、敗者3名は真剣に記憶術を覚えてました。
そして本番、①から⑮までの書かれた単語(名称)を順に覚え、リレーで福留さんが指名した番号のものを即座に答える。
誤答や時間切れは即失格! 最後まで残った1名が復活できる。
熱戦を繰り広げた結果、永田さんが勝ち上がりました。
マリックさんからTシャツを貰い、さらに助言してもらって、この場から去っていった。
さて、ここでも負けた2名に科せられた罰ゲームとは…
とりあえず、①から⑮までの単語をもう一度覚え直して、これで終了。
空港に向かい帰国の途に…しかし、福留さんから「○番」と言われたら、イヤでもその単語を言わざるを得ない。
つまり、これが「記憶」に残る罰ゲームだったのでした。
あれから20年が経った時、日テレの番組で今でも覚えているのかを検証するため、シドニー敗者2名の家をそれぞれ訪問すると、スタッフが「○番」と言ったら「○○」と20年前の事を未だに覚えていました。
見る人によっては、元々クイズ強いんだから記憶力がいいだけともとれますが、やっぱり負けて悔しい経験は何であっても一生モノですよね!
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アメリカ本土の最初のゲスト三択、日本伝統の物を見た現地の方が答えたのは何だったのかを答えたり、アンケート三択。
現地の方の意見を聞き、日本がどのくらい理解されているかわかりますし、微笑ましい形式でウルトラならではだと思います。
史上最大の敗者復活戦の東北予選もありましたね。
この形式では福留さんのインタビューがポイントだと思います。
分け隔てなくきちんと声を引き出す。
素晴らしかったです。
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ウルトラクイズではこの形式のクイズ(?)はよく目にしていたように思います。海外の情報が今よりもあまり発信されていない当時は、アメリカ人がどのようなことを考えているのか、どう日本を見ているのかを知るに良い機会のクイズだったと思います(当時はアメリカに興味津々でしたから…)。似たクイズ形式では、シアトルやシドニーのインシュピレーションクイズではないでしょうか。
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コメントタイトルの理由はウルトラクイズに必要なのは知力だけじゃないからです。
アンケートクイズって,現地の方の考えとか,気持ちとか分かるから,今思えば,面白い企画ですね。
そういえば,少しそれますが,第13回のインスピレーションクイズで,布団乾燥器を大きな避妊具のテスターといったオーストラリアの方がいましたね…カットしなかったのは英断ですね。
当時思春期の自分。最初「?」と思いましたが,あとになって,ほくそ笑んでいました。
では,失礼しました。
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なるほど
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反対に、現地の人に日本のモノを見せて、そのコメントから正解を当てるというのもありましたね。
私が好きなのは鰹節の「バナナの化石」と、ウルトラクイズの「集団ヒステリー」というコメントです。
正解映像を見ると「なるほど、上手いこというな~」と表現の豊かさに感心すると共に思わず笑ってしまいました。
一般の人であってもゲストはウルトラクイズに欠かせない華ですね!