アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、知って得する面白い話が時々出題されます。
例えば、誰でも知っている歴史上の人物や、世界や日本で有名な人物のエピソードでも笑える話があるものです。
このような話を沢山知っていると、話題に困る事もなく、人脈を広げる材料になるので記憶の引き出しにしまって置きましょう。
そんな著名人の笑えるエピソードが、第5回のニューヨークの決勝戦で出されていました。
問・ワンマン首相と言われた吉田茂が大磯の増改築した家に自ら付けた名は?
答・海千山千楼(うみせんやませんろう)
解説 海に千年山に千年住んだ蛇は龍になるとの伝説から、ズル賢いとの意味で陰口に使われるのが一般的です。
他人に言われる前に、自ら「陰口」ともなる名称を自宅に付ける辺りが、ユーモアであり吉田首相が人気があった所以でしょう。
彼は「バカヤロー」の一言で国会を解散したり、元気だが何を食べているか?の質問に「人を食っているから」等ありました。
吉田茂は、戦後の混乱期に政界に進出し第45、48、49、50、51と五代にわたって総理大臣を務めました。
大磯の自宅から東京の国会まで、車で早く行きたいために横浜新道を造りワンマン道路と呼ばれました。
ワンマン総理と言われながらも、保守系のトップとして永い年月政界のドンとして君臨したのです。
晩年は大磯の自宅で過ごし、一九六七年十月二十日、八九歳で亡くなっています。
葬儀は十月三十一日、戦後唯一の国葬が日本武道館で行われ、官庁や学校は半休となる一日でした。
何れにしても、吉田茂は戦後の日本が産んだ桁外れの政治家であり、ユーモアのある言葉で記憶に残る偉人と言えるでしょう。
本日の裏話は異色の総理大臣に関するクイズ問題で、大勲位・吉田茂のユーモアの一端をご紹介しました。
吉田首相にあやかりたいのか、現在の国会には海千山千的な政治家は結構居ますねえ。政治家の伝統でしょうか。
どうせ真似するなら笑えるユーモアも欲しいですね~。