アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の常識となっている事柄から多くのクイズが創られていました。
常識といえば、誰でも知っていると思われますが、そうはいかないのが世の中です。
常識を知らない人、知っていても守らない人、人は様々ですから世の中を平穏にわたるのは大変と言えるでしょう。
日本人の風習、習慣、言葉の常識の中にも知っている人、知らない人がいるのは当然ですね。
そこで、皆さんはこの「諺」の本当の意味を問う問題がありましたのでご紹介しましょう。
第8回のフィラデルフィアの準決勝で出された次の問題です。
問・ことわざ「あとの祭り」の祭りとはどこの祭り?
答・京都の祇園祭
解説 祇園祭には前の祭りと、あとの祭りがあります。前の祭りは山鉾(やまほこ)やお囃子で賑やかなお祭り騒ぎです。
処が、あとの祭りは、山鉾もお囃子もないので、見物人も少なくて面白く無いという事からこの諺が生まれたのです。
この祇園祭は八坂神社の祭礼で、貞観年間(9世紀)に疫病の流行があり、無病息災を神様に祈念したのが起源です。
前の祭りは7月14~16日。後の祭りは7月21~23日。本来なら本日は「後の祭り」の最中です。
しかし、本年は「コロナ騒動」の影響を受け、4月に祭りのハイライト山鉾巡行の中止が発表されました。
歴史を辿ると、この様に祇園祭の中止は何度もあり、最初は「応仁の乱」の時だったそうです。
また、安土桃山時代には織田信長が殺害された本能寺の変、或は将軍や上皇の死、戦争などで何度となく中止はありました。
「コロナ騒動」以外の疫病では1879年コレラの流行で11月に延期などの他、第2次世界大戦中は取りやめになっていました。
祇園祭に限らず、全国各地で行われる「祭り」は地元の人間には大切な仕来りですが、喜べない時代には中止も止む終えません。
誰もが心から喜べる平和な時代。今まで日本はそんな日が永い事続いたので、我々は平和呆けしていたのかも知れませんね。
本日の裏話は、諺のクイズ問題から「祇園祭」の歴史にまで話が及んでしまいました。
それにしても今回の「コロナ騒動」と「応仁の乱」や「本能寺の変」が祇園祭中止の同じ原因に並ぶとは驚きですね。
こうなったら世界中の神様に祈願する「世界共通の祭り」を創設したら? こんな話を真面目に考える国あるわけ無いよね~。