アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一口に一般常識と言っても、挑戦者の戦いが進むに従って難易度は高くなっていきます。
特に決勝戦ともなると、毎回難しい問題の戦いになるので、高い知識が無いと敗れる事になってしまいます。
そこで高い常識の中でも、中程度の問題をご紹介しましょう。第16回のニューヨーク決勝戦で出された次の問題です。
問・「今日切り取っても、明日には再生している」という意味を持つ、セリ科の大形多年草は何?
答・明日葉(あしたば・はちじょうそうも可)
解説 暖かい海辺に繁殖する強壮な多年草で、若葉を食用とする野菜です。
植物の分類では、セリ科に属し日本が原産地です。
房総半島から、三浦半島・伊豆半島・紀伊半島・伊豆諸島の太平洋岸に自生する野菜で昔から珍重されていました。
特に、八丈島の明日葉は有名で「八丈草」との別名でも知られていました。
独特のほろ苦い風味がクセになると言われ、明日葉の胡麻和え、ベーコンとの炒め物がお勧めのようです。
チジミ、ナムルなど、韓国料理でも良く使われるようで、いずれにしても強壮力が高いので人気の食材と言えます。
茹でてから水にさらすとえぐみが抑えられ、ひと手間かけると様々なレシピが思い付く事でしょう。
語源が「今日切り取っても、明日には再生している」との生命力の強さ。この辺が素晴らしいですね。
本日の裏話は、昔から多くの人々に愛されていた、日本独特の植物のクイズ問題から、グルメの話に及んでしまいました。
それにしても、人々が健康食品に関心を寄せている現代、日本独特のこの様な野菜があったとは驚きです。
しかも、栽培されているのが太平洋側だけとは、日本海側の皆さんに取っては不利な問題だったかも知れません。
という事は、日本人の常識って幅が広くて難しいですね~。