アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識の基本は、誰でもが通う義務教育の小中学校で勉強する中で習います。
クイズ問題として易しい問題は、殆んどこの時代に学習した筈なので、しっかり勉強していれば誰でも正解出来るはずです。
第6回のサイパンで出された、誰でも正解出来そうな問題をご紹介しましょう。
問・日本海と瀬戸内海に面しているのは、山口県と何県?
答・兵庫県
解説 社会科の時間に日本地図に関しては勉強しています。四七の都道府県と県の場所、県庁所在地などを記憶するのが基本。
地図がしっかり頭に記憶されていれば、この問題は易し過ぎるくらいですが、年月と共に誰でも記憶は薄れるものです。
日本海と瀬戸内海に面しているのは山口、広島、岡山、兵庫、大阪の五県のはずです。
これの位置を頭に描く事が出来れば、日本海と瀬戸内海に面しているのは兵庫県しか有りません。
現在勉強中の中学生なら、記憶もハッキリしていて多くの人が正解出来る問題と言えるでしょう。
もし、こうした優しい問題を誤答すると「小学生でも知っているぞ」との罵声を浴びそうな、挑戦者には酷な問題だったのです。
ウルトラクイズは、老若男女問わず家族全員で楽しめる番組を目指した企画なので、易しい問題から超難問までが有りました。
十七年に渡って放送されましたが、毎回クイズ問題を愉しんで戴けたのは、問題の難易度に幅が有ったからだと思っています。
本日の裏話は、小学生でも解る易しい問題が時々出された理由の説明でした。
近頃のテレビ番組では、クイズに名を借りたバラエティー番組が多いですね。
東大卒の高知力とお笑い芸人を対戦させるなど、誤答者を笑い者に進行するなど昔のテレビマンには考えられない企画です。
何事も「時代と共に変化する」のは当然ですが、先人の良い部分を学ぶのはどの時代にも共通です。
昔の真似をしろとは言いませんが、クイズの形が変わり過ぎたのが気になりました。これって老人の遠吠えでしょうかね~。