アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は、小中学校の義務教育で習いますが、更に高校へ進学すれば詳しい知識が身に付きます。
また、日常の新聞、雑誌などから得る知識もありますが、更に両親や祖父母から伝えられる生活習慣の常識もあるでしょう。
こうした積み重ねが、一般常識となりクイズに参加する皆さんは知識の豊富さに自信があるようです。
本日は第5回のニューヨーク決勝戦で出題された、季節的には丁度今頃の生活習慣の問題をご紹介しましょう。
問・中秋の名月は「芋名月」。では、十三夜は何名月と言われる?
答・栗名月
解説 十三夜は旧暦の9月13日~14日の夜の事をいいます。十五夜は中国伝来の風習ですが、十三夜は日本で始まった風習です。
十五夜は月の神様に豊作を願います。だから団子や秋の実りの果物とススキを飾り、満月を鑑賞するのです。
これに対し、十三夜は秋の収穫に感謝しながら美しい月を愛でるのです。飾るのは栗名月の名の通り「栗」です。
十三夜は、新月から数えて13日目なので、満月には少し欠ける月ですがこれも又風情があって美しさには変わりが有りません。
昭和の時代までは、日本中の家庭で秋といえば「十五夜」と「十三夜」を楽しみにしたものですが、平成以降は減ったようです。
お月見の風習は、平安時代から貴族階級の間で行われ、和歌にも良く読まれていますね。
この習慣が一般庶民に浸透したのは、江戸時代からでそれまでは武士階級の「風習」だったようです。
こうした、日本の古くから伝わる「風習」が、忘れ去られて行くのは年配者にとっては寂しい話と言えるかも知れません。
本日の裏話は、秋になると思い出す「十五夜」のクイズ問題から「十三夜」との違いについてのご紹介でした。
月には「うさぎさん」が居て、かぐや姫は故郷の月に帰って行った。日本人は子供の頃、このような話を聞かされていました。
月を眺めると幼い頃を思い出す。月って不思議な天体ですね~。
でも、アポロ11号が月へ着陸。あの時から急に現実的な天体になり、月にロマンを求める人は減ったのかも知れませんね~。