アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は、小中学校で学習しますがこれは初期の知識であり、その後は高校、大学と上に進む毎に知識の幅が増えます。
クイズは知識を競うゲームなので、知識の幅と深さがあるほど勝ち進むチャンスが増えるのは当然と言えるでしょう。
知識の幅が有る人こそ、先へ勝ち進む事が可能な典型的な問題が第7回のオルバニーで出題されました。
問・夏目漱石の「三四郎」。三四郎の苗字は何?
答・小川
解説 漱石の「三四郎」は1,908年(明治41年)から朝日新聞に連載された長編小説です。
九州の田舎町から上京した三四郎が、都会の人々との交流から得る体験や、恋愛模様が描かれた作品です。
漱石の作品としては「それから」「門」へと続く前記三部作の一つと言えます。
一方、同じ「三四郎」と呼ばれるヒット作品が有りました。それは富田常雄の柔道の物語です。
こちらの主人公は姿三四郎であり、正義感の強いスーパー・ヒーローで、両方の作品とも映画化やドラマ化されています。
従って、勘違いした挑戦者は三四郎の苗字を「姿」と答える可能性も有り、これも我々の狙いの一つでした。
作中、三四郎と美彌子が出会った東大構内の心字池は、この作品に因んで「三四郎池」と呼ばれ東大の名所の一つです。
本日の裏話は、夏目漱石の小説「三四郎」に関するクイズ問題から、同名のヒット小説との関連のお話でした。
漱石の「三四郎」と富田常雄の「姿三四郎」は共に、人気の小説だったので映画やドラマ化されています。
昭和生まれの皆さんなら、多分どちらの映像もご覧になった方が多いと思いますが、恰好良いのはどちらの三四郎さんでした?
何れも青春時代の理想像で判定は難しい~って、ところかな?