アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識ですから、誰でも知っている知識と思いますが、知っていそうで実は知らない盲点も時々あるものです。
良く考えれば「なーんだ」と気が付く場合もあって、その辺がクイズの醍醐味と言えるようです。
誰でも知っていそうな盲点の問題。第2回のサイパンで出されていました。
問・七福神、帽子をかぶっているのは何人?
答・二人
解説 七福神とは、恵比寿・大国・毘沙門・弁天・福禄寿・寿老人・布袋の七人の神様です。
それぞれの神様の役割があり、クイズ番組ではその役割を理解するのが基本的知識と言えるでしょう。
例えば、日本人の神様は? 女性の神様は何人? 楽器を持っている神様は? この様な問題は我々の番組でも出されました。
正解の二人の神様は、恵比寿さまと大国さまで、言われてみれば確かに帽子を被っていますね。
七福神信仰は昔から庶民の中で浸透していましたが、歴史的には何時頃から始まったのでしょう?
そもそもは最澄和尚が、比叡山に大黒天を祀りその信仰が民間に広まると恵比寿信仰と結び付き「二福神」となりました。
やがて、その他の神様も次々と仲間に入り「七福神」が成立したとの流れだそうです。
幼少の源義経は鞍馬寺で育ちましたが、この寺は毘沙門天信仰・発祥の地して知られています。
となると義経自身も、毘沙門天を守り神として信仰していたのでしょうね。
当時の武将は、それぞれが七福神の誰かを守り神として神社を建立し、地元では立派な遺跡となっているのが現状です。
天台宗の最澄と真言宗の空海は、日本に仏教を広めた二大僧侶と呼んでよいでしょう。
この二人は千二百年前、平安時代の人なので七福神の歴史もその時代が始まりだったという訳でした。
本日の裏話は、日本に古くから伝わる「七福神」のクイズ問題からその発祥を辿ってご紹介しました。
七福神を祀った神社は全国各地に散在しています。この寺を巡る「七福神巡り」は、庶民の楽しみの一つですね。
お参りでは「宝くじが当たりますように」も結構ですが、今はアレですよ。「コロナ騒動」が収まりますようにデスね~。