アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識ですから、小学生からお爺ちゃんお婆ちゃんでも答えられる易しい問題です。
我々の番組は、家族で楽しめるテレビが目的だったので易しい問題は数多く用意して各チェック・ポイントで出題しました。
特に、出だしで易しい問題を出すのが定石で、挑戦者は競って早押しボタンを押すので番組に勢いが出るのです。
第7回のレイクパウエルで出された、易しい問題を覗いて見ましょう。
問・童謡「砂山」で海の向こうに見える島とは?
答・佐渡ヶ島
解説 「砂山」は作詞・北原白秋、作曲・山田耕筰の日本を代表する童謡です。
♬海は荒海、向こうは佐渡よ~。誰でも子供の頃に歌った懐かしい歌ですね。
一早く思い出した人が勝つという、超が付くほど易しい問題と言えるでしょう。
この歌は、白秋が新潟で行われた童謡音楽祭に招かれ、小学生達の熱烈な歓迎を受けたそうです。
その時に小学生から、新潟に因んだ童謡を作って欲しいと頼まれました。彼は市街地の高台に立って日本海を眺めたそうです。
遠くに荒涼とした物淋しい景色が広がり、この光景から着想して一気に詞を書きあげました。
その詞に中山晋平に曲を以来し、雑誌「小学女性」の大正十一年九月号に発表、大ヒットしました。
という事は、大正時代から昭和にかけて子供達に歌われた童謡だったのです。
昭和の時代の子供達は、童謡を良く歌ったものですが、平成に入ってからはゲーム機が登場し童謡は? デスね~。
この歌から、佐渡は寂しい島との印象が有りますが、江戸時代はは金山で栄え更に日本では数少ないトキの繁殖地でも有名です。
また、佐渡は流刑の地としても知られています。高貴な人物としては順徳上皇、日蓮上人などが居ます。
更に、能楽を大成させた世阿弥も佐渡に流され、その影響で能楽も佐渡では盛んで、能舞台も多数存在するそうです。
本日の裏話は、童謡のクイズ問題に端を発して、佐渡の印象は暗い話ばかりではない、との情報でした。
そう言えば、北朝鮮に拉致された曽我ひとみさんも平成一四年に帰国しましたね。
家族に遅れて、夫のジェンキンズさんも佐渡に来て観光施設の土産物店で働き、人気者だったという話もありました。
しかし、残念な事に四年前に病で亡くなったそうです。曽我さんと二人のお嬢さんは元気だそうですよ。
北朝鮮の拉致問題は、総理大臣が変わっても全く進展しません。コロナ騒動と一緒で、現代の二大悪ですね~、ホントに!