アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は誰でも知っている知識です。従って、クイズの難易度では初級程度で、易しい部類の問題です。
本日は前回に続き、北極圏の街「バロー」で出されたご当地問題ですが、その頃の日本人なら答えられる問題でした。
問・女性ながら北極点を目指した、元日活のアイドル・スターは?
答・和泉雅子
解説 和泉雅子は吉永小百合と並んで、日活のアイドル女優として活躍していました。
1984年、「地球の“てっぺん”に立ちたい」と北極点への挑戦を思い立ったそうです。
1985年1月、日本を出発、カナダから3月21日、北極点到達を目指して、5人の隊員と共にスノーモービルを曳いて出発しました。
遠征途上で隊員は2回変更されましたが、しかし気温の上昇に伴う海面に表れた氷の割れ目に前進を阻まれ北極点に200㎞で断念。
彼女は、これに諦めきれず再度挑戦して、北極点に立った初の女性となっています。
因みに、私達スタッフはこの年ロケハンとロケで2度ほどバローを訪れています。
その①としてロケハンでの面白体験をご紹介しましょう。アンカレッジから飛行機で約一時間の飛行でバローに到着。
機上から下を眺めると、森林地帯を暫く飛ぶと、下は氷と海水の入り混じった海になり植物は見えなくなりました。
やがてバロー空港に着陸。7月の気温は10℃程度なので、セーターとスタッフ・ジャンパーで過ごせる気候でした。
街は殺風景なので、よく見ると植物が一本も生えていないのです。樹木は生えていない街は初めての経験でした。
街並みは現地のイヌイットの家で、昔は氷で固めた丸みを帯びた家でしたが現代は同じ形の大型の家で新建材が使われています。
部屋は幾部屋もあり、水道もトイレも電気もガスもあり、近代化に近い生活をしています。
ロケハンですから、下調べもあるしアチコチ調査し、時計を見たら夕方の二三時だったのです。
道理で空腹と気が付き、ホテルで昼食・夕食の兼用食を食べて部屋に戻りました。
七月は白夜の最中なので一日中昼間で、夕方になるのは夜の九時近くだったのです。
白夜は太陽が沈まないのですが、どうなるのか? 滅多に体験できないので太陽の動きを観察しました。
西と思える水平線のギリギリの位置にいました。私の左の位置が西なので、上がるのは東に違いありません。
良く見ていると少しずつ右の方角に移動しているのです。午前三時半~四時頃上に向かって昇り出したのです。
面白いのは、そんな夜中に広場で子供の声がしたので見ると数人が自転車に乗って遊んでいるのです。
後で現地の大人に聴くと、遊びたい時間に遊び眠くなったら昼間でも眠る。白夜の季節は気分次第で自由に暮らすとの事でした。
本日の裏話は、バローでのロケハンの体験談でした。北極圏ともなると生活スタイルが変わるのは当然ですね。
これは七月の体験でしたが、次回は「バロー③」としてロケで訪れた時の珍しい話をご紹介します。
白夜と異なり、昼間が短い闇黒夜になりかけた季節なので、又驚くような思い出をご紹介します。
お楽しみに、待っててね~。イヌイットは元気者でしたよ~。