アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は、日本人ならば誰でも正解出来るレベルの問題です。先週に続き、北極圏の街「バロー」での問題です。
問題は一問多答、五人一組のチームで全員が正解したら勝ち抜けです。但し一人でも誤答するとやり直しという厳しいルール。
問・北極圏に領土がある国は全部で八つ。その国名は?
答・アメリカ、アイスランド、カナダ、スェーデン、ソ連、デンマーク、ノルウェー、フィンランド
解説 アメリカ、カナダは簡単に答えられますが、ソ連を始め北欧の国は結構難問と言える問題でした。
従って全員正解までは、何回か失敗があり皆さんは苦戦を強いられた事になり、寒い中で大変な戦いでした。
閑話休題
因みにロケ隊が「バロー」に到着したのは、ロケハンから二カ月あとの九月であり、白夜も終わり近く昼間は一二時間ほどです。
我々がバローに到着した九月の平均気温は0℃前後、ちょっと寒いとたちまちマイナス20℃に下がる厳しい地です。
空港に着いた日には吹雪で雪が降っていました。ロケハンで顔なじみの現地協力者が出迎えてくれました。
我々は厚手の防寒服でしたが、彼らは全員が何と半袖のTシャツ姿だったのです。
「寒くないの?」との問いに、「雪が降っている時は春みたいなもの」と笑っているのです。
「本格的な闇黒夜(六二日間太陽が顔を見せない)になれば、我々だって毛皮のコートを着るようになります」との事。
毛皮のコートは、彼らが冬の間に狩りで仕留めた、カリブー(鹿の大型の動物)です。
カリブーやアザラシなどは、肉を食用にするので制限なく狩猟が出来るそうです。
白熊は肉は食用にされますが、毛皮は取引禁止なので、獲物としては価値が低いそうです。
その他、白キツネ、オオカミなどが生息し、禁漁の期間は無いものの、春の妊娠中の動物は獲らないよう政府が指導しています。
話を戻します。現地の住民は、暗黒夜でも午前七時頃には起きて、朝食を食べ男は白夜の時同様に仕事に出かけます。
主に、狩りが目的で獲物を探し、食用の確保が男の仕事です。女性は毛皮や動物の骨を加工して民芸品を制作するのです。
夏の白夜は良いとして、冬の六二日間「闇黒夜」というのも、慣れているとはいえ大変な生活ですね。
彼らは昔はエスキモーと呼ばれていましたが、これは「肉を主食にする人」の意味で差別用語とされイヌイットと改めました。
本日の裏話は、北極圏の街「バロー」でのロケのお話でした。
イヌイットの皆さん、昔の話で恐縮ですが本当にお世話になりました。当地のホテルには観光客の国籍が記されていました。
我々の時代には、日本人の名前が皆無でしたがこの番組の後、若しかすると日本人の名も何人か書かれたかも知れませんね~。
そんな事を期待しながら、本日の話はお終いですよ~。