アメリカ横断ウルトラクイズでは、様々な分野からクイズ問題を作成していました。
クイズは積み重ねた知識を競い合うゲームですから、知識の中には学校で習ったもの、新聞で読んだもの、雑誌で見たもの、などすべてが含まれます。
中でも親から伝えられた日本の良き習慣、風習、伝説などもクイズ問題に採用されています。
しかし、最近の社会的な出来事を見ていると「一体親は子供にどのような躾をしているのか!」と怒りを覚える様な事件が多発しています。
でも、反面「子供は親の言う事など聞きはしない」といった投げやりな意見もあります。
子供の教育は親の責任、いや、学校でしっかり教育するべきだ、と責任のなすり合いがテレビで論議されたりしています。
もっとも、これは今に始まった事ではなく、何時の時代にも、年寄りは若者達の行動に批判的であり、若者は年長者の意見を「古臭い!」と寄せ付けないのは世の習いだと言われています。
それはさて置き、人間としての最低限度の常識やマナーは親が子供に教えるべきものでしょうね。
その様な親の役割の一つに、日本人の習慣を子孫に伝えるというがあります。
例えば古来から日本では、お彼岸には家族揃ってご先祖様のお墓参りに行く、という習わしがありました。
秋分の日(秋の彼岸)には家族揃って先祖を敬い、亡くなった人を忍ぶのだ、と親が子供に教えたものです。
でも、現在の日本でお彼岸にどれだけの家族が揃ってお墓参りをしているのかと言えば、その様な統計はないでしょうね。
仮にあったとしても広くテレビのニュースで報じられることはありません。
この様な習慣は親が教えない限り、子供が知るチャンスは中々ありません。
クイズでこの様な問題を出すと、誤答になる場合が多かったのです。
実際に第9回のアルバカーキーで、出題された事がありました。
問・
「先祖を敬い、亡くなった人を忍ぶ」と法律で定められた日は何の日?
答・
秋分の日
解説 国民の祝日に関する法律第一条に意義、第二条に内容が乗っています。それによれば、日本古来の習慣として秋分の日には各家々では、家族揃ってお墓参りに行ったり、先祖を供養する日が定着しているので、国民の祝日に定めようとなったのだそうです。1948年に制定されたものでした。
国民の祝日にはそれぞれ意義がありますが、その様な事を調べるのもクイズマニアの楽しみの一つでしょうね。
親が教えてくれるのを待っていたのでは、この種の知識は増えそうにありません。
実は、最近は親だって知らない風習や習慣が多いのが現実なのかも知れません。
いや、それどころか最近のテレビで「墓仕舞い」という話題が紹介されていました。
これはお墓を守る習慣がすたれているので、先祖代々のお墓をたたむ人が増えているという話題でした。
これではお墓参りの習慣も次第に消えてしまうのかも知れません。
地下のご先祖様もさぞ、お嘆きの事でしょう。
やはり、日本の良き習慣は引き継いで欲しいものです。
こんにちは。
少し古い統計ですが、2008年に日本青少年研究所が、日米中韓の4カ国に対して行ったアンケートによると、
「親を尊敬している」子どもの割合は、
日64.1%、米89.8%、中97.0%、韓84.2%と、日本が最も低くなっています。
もちろん、歴史や文化が違えば、子育てや親子関係のあり方も異なります。ほかの国と数字を比べることにあまり意味はないのかもしれません。しかし、親子関係のあり方、ひいては、家族のあり方について、じっくりと考え直してみる必要があることを示唆しているように思えてなりません。
「学習の場」というと、学校や塾を連想しがちですが、子どもにとって一番身近な大人である親からも、もっといろんなことを学ぶ機会・時間を作るようにしていかなければならないですね…。
親を尊敬している子供が少ないのは、残念な事です。今の親が、親身な関係で育っていなかったので、次世代にどう教育をしたら良いのか解っていないのが原因ではないでしょうか。幼児の教育環境が、幼稚園や託児所任せなのも問題かもしれません。共稼ぎの弊害でしょうね。