1問の裏側の予備問題

アメリカ横断ウルトラクイズの時代に、クイズ研究会が全国の大学に誕生しました。

クイズ好きの学生が集まって、研究会に発展したもので、どの研究会も、想定のクイズ問題を作って能力を高めた事でしょう。

クイズ問題のお決まりのパターンの中に、同じ分野の物を並べてそれを当てさせるという手法があります。

例えば日本三景は? 日本三大河川は? と言ったように3つの物を束ねた言葉がありますね。

また、4つの物を束ねて四天王という表現も良く使われます。

ウルトラクイズでは、この種の問題は初期の頃には多く出題されていましたが、クイズ研究会が盛んになった時代から、序々に減って来ています。

理由は、研究会が勉強しつくしているので、誤答は無いだろうという判断でした。

余計な先読みですね。

その様な中で、第7回ニューヨークの決勝戦で典型的な3つの物を並べる問題が出題されました。

畝傍(うねび)耳成(みみなし)香久山は大和三山。では、月山、湯殿山、羽黒山は何三山?

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・出羽三山。

解説

この時は「出羽三山」を問題にして、3つの山を答えにするという案もありました。でも、それでは正解が出ないだろうと、この問題になったのです。

決勝のお二人さんを甘く見ていたのかも知れませんね。

因みに越後三山、(中ノ岳、越後駒ヶ岳、八海山) 上毛三山(赤城山、榛名山、妙義山) 白根三山 (北岳、間ノ岳、南岳)という問題も控えにありましたが、ポピュラーな問題としては出羽三山で正解だったように思います。

この様に1問の裏側には同類の予備問題が控えていたのも、今だから話せる裏話なのです。

「1問の裏側の予備問題」への2件のフィードバック

  1. こんばんは。

    四天王に五大老、六歌仙に七福神…。「名数の問題」は、基本的なクイズの力を試すにはうってつけの出題だと思います。

    また、出題形式を一問一答にも一問多答にもできる、“便利”な問題でもあります。

    毎回、1万問以上のクイズを用意されていたウルトラクイズですから、実際には出題されなかった予備問題も、数千問あったわけですね。

    問題作成スタッフのみなさま、そして、クイズ問題の詰まったジュラルミンケースを必死に運んだ(かつ、盗難から守った)みなさま、お疲れさまでした!

    1. クイズ問題へのアプローチは、作者が毎度考えてその技量によって採用、没、が分かれるのですから厳しい戦いでした。

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