方言は故郷の宝物

アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題で方言を当てる問題が良く出されていました。

昔から「方言はお国の宝」と言われたもので、故郷を遠く離れた人が、お国の言葉を耳にすると思わず嬉しくなってしまいます。

東北地方の玄関口と言われた上野駅に、方言を聞きたくて通ったというお話が誰かの短歌で有りましたね。

JR東日本・上野駅・18番線・1

現在はインターネットで調べるとすぐに実態が解ってしまう時代です。

これは石川啄木の短歌で、

「故郷の訛り懐かし停車場の、人混みの中に、そを聞きに行く」

と答えが瞬時にわかってしまいます。

おまけに石川啄木は岩手県渋谷村の生まれで、その時は東京の下宿で一人暮らしでした。

停車場とは上野駅の事です、と御親切な解説まで出てきます。

如何に便利な時代になったとは言え、クイズ問題はその場で答えなければ得点になりません。

方言の問題は、同じような言葉でもお国によって意味合いが変わって来るので、一つの単語を問題に出して答を求めても、正解が変わってしまうという事も在り得ます。

ですからクイズ問題になり難いという性格もありました。

そういった中で何処からもクレームが付けられない方言もあるのですね。

第16回のフィラデルフィアで、次のような問題が出されました。

意地を張るという言葉の意味で、俗に「土佐のいごっそう」「肥後のもっこす」というが、津軽は何?

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正解

じょっぱり

解説

「いごっそう」は頑固者、偏屈、へそ曲がりを高知県ではこのように呼んでいます。「もっこす」は頑固者、生真面目な人で熊本県の方言として知られています。

青森県の「じょっぱり」は意地っ張り、頑固、などの意味合いで、似たり寄ったりの同じような性格を表す方言ですが、いずれも今では懐かしい方言になりつつあります。

何故か?

テレビの普及で日本国中何処へ行っても標準語が当たり前に使われる時代になりつつあります。

テレビ番組のインタビューを見ると、どのような地方でも、皆さん綺麗な標準語でお話をしているのに驚きます。

時々、例外的にお年寄りが、方言でお喋りをしているのを聞くと懐かしい日本に出会った、という癒された気分になります。

方言は故郷の宝物、大事に残して欲しいものですね。

「方言は故郷の宝物」への2件のフィードバック

  1. こんばんは。

    土地ごとの「お国訛り」というのは、耳に優しいものがありますね。

    学生時代、熊本出身の友人の実家へ遊びに行ったときのお話なのですが、その友人のおばあさんが、「ウチの孫は、“もっこす”やからのう。付き合いにくいやろう」とおっしゃっていました。

    なんだか温かい気持ちになったことを思い出します。

    最近のバラエティー番組では、方言や地方訛りを小馬鹿にしたようなテロップを見かけます。聞き取りづらい話の内容を、「%&$#?*§…」のように記号で表示し、笑い者扱いする…。

    そのお国の人はもちろん、その土地の風土まで馬鹿にしているような気がして、残念に思います。

    1. 方言を馬鹿にするコントやコメントは、人間性を疑いたくなりますね。方言は「宝物」の気持ちで残してほしい日本の文化と言えるのでしょう。テレビで発言する人は最低限この位の常識を持ってほしいです。

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