アメリカ横断ウルトラクイズの象徴的な建造物は何といっても自由の女神です。
番組の第1問に自由の女神に関するクイズが出題され、それが恒例になったために、番組を示す象徴になった感がありました。
我々は、毎年自由の女神を隅からスミまで検証し、問題を作っていましたので、思い入れも半端ではありませんでした。
当時の資料を振り返ってみたら、懐かしいメモが出てきたのでそれをご紹介したいと思います。
第12回の第1問は次のような問題でした。
問・
ニューヨークの Statue of Liberty を日本語で「自由の女神」と訳したのは第2次大戦後である。
実に単純明快な問題です。
司会の福留さんが「物知りのお爺ちゃん、お婆ちゃんに聞いてみてください」と発言しましたが、その通り。
戦前を知っていたお年寄りなら記憶に残っているような、視聴者全員参加型の番組に相応しい問題でした。
しかし、人間の記憶とははなはだ頼りないものです。
我々は、博識の年長者に確かめましたが、ハッキリと断言できる証言を得る事が出来ませんでした。
問題の正確さを示すためには、戦前にその様に表記された印刷物を発見し× の証拠を発見するか、又は戦後「自由の女神」と初めて命名した文章を発見して○ の証にするしか証明する事は出来ません。
その作業の中で、戦前の印刷物に「自由の女神」の印刷物を発見しました。
最初の発見は、昭和3年に発行された「大日本百科全集・世界巡り」の中で、ニューヨークの紹介文の1節にありました。
ニューヨークで先ず見るべきものは、その港である。この港は実に世界第一の良港で、左と右に分かれ、波止場は数マイルに連なって、その規模の大なる事到底説明し難い。港頭一マイル余りを隔てるベドロウ島には、高さ305フィートの合衆国守護神と言われる「自由の女神」が建っている。
この発見で×の確証が取れました。更に明治19年11月26日付けの「郵便報知新聞」には、自由の女神の完成を伝える第一報が記されていました。その文面を現代風に訳して転記すると次のようなものでした。
昨年フランス人よりアメリカに贈られた「自由の大像」は、この度組み立て取り付けが完成し、除幕式が行われた。像は銅製にて、その高大なる事、世界に類を見ないほどである。西洋人の紀行で、日本の奈良の大仏は無比の大像と記されているが、この度の大像はその幾分にも当たらずである。この像は女神にて、ギリシャ風の装飾で片手を挙げ、全身直立の姿勢を保っている。顔は米国ニューヨークの港の出口遙を向き、光を遠く欧州に照らしている。
お気付の様に、第一報の記事で、すでに女神と記されていたのです。
従って正解は×でした。
ウルトラクイズでは、ニューヨークに在るたった一つの銅像を巡って、多くの挑戦者が右往左往した訳ですが、そこに秘められていたパワーは流石、女神様だけに大きい物でした。
今日は文化の日、CS再放送で大きな話題となった、第12回の1週目が本放送された日なんですよねぇ。
追跡の放送により、木スペが前年の120分から90分に短縮も、そこは5週連続で補い、ウルトラクイズの歴史で唯一12月に本放送された回でもあるのですよね。
ところで、またファミ劇での放送ってあるのでしょうか?
やっぱり、秋深まるこの時期に観るからこそのウルトラクイズだと思うのですが…
少し今回の記事からコメントは外れるかもしれませんがお許しください。
最近は「アメリカの中間選挙」が連日報道されていますが、クイズ形式で「選挙」や「サミット」を題材にしたクイズがあったことを思い出しました。あのクイズ形式も意外と大がかりで印象に残っています。
それはさておき、「アメリカ合衆国」に関するニュースをけっこう目にしていますが、よく考えると「自由の女神」を映像で見る機会は少なくなったように感じています(私だけかもしれませんが…)。どこかの番組でじっくり「自由の女神」を眺める映像が見られると良いのですが…(日本になる「自由の女神」は十分ですが…)。
自由の女神の映像的な露出が最近減ったという印象は、ウルトラ・ファンにとっては淋しい事です。ニューヨークと言えば「自由の女神」なので、ニュース編集者の意識が変わったのかも知れません。
自由の女神の本、ニューヨークに行った人にお土産で買ってきてもらったから、何冊もありますよ。
実際、役に立ったのは、第13回のウルトラクイズの時だけでしたが。
あの時は他の○×もすらすら正解できて、一生で一番運を持っていましたね♡
自由の女神の本は沢山ありすぎて困ったものでした。
運が付く年回りがあるようで、私などは運に見放されて数十年、運は中々巡って来ないものと思っています。
その様な諦めの気持ちが運を離すようですね。反省!
幸運の女神には前髪しかないと言いますからね。
チャンスはあっても気づいていないだけかもしれませんよ。
ちょっと勇気を出せば、手に入れられるかも…
運の掴み方、有難うございます。これからは、見逃さないように気を引き締めましょう。