アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ問題を読み返して見ると、「なるほどねえ」と感心する問題や「ほんとかよ?」と人を惑わす問題などが多く含まれています。
あまり頭を使う問題ばかりでは、見ている視聴者の皆さんも疲れてしまうので、時には笑いを誘うような問題も採用されていました。
中にはダジャレで問題を作り、笑いを誘いながら、惑わす問題も結構ありました。
その様な中で、忘れられないような傑作もありました。
第8回の東京ドームの2問目の問題です。
問・
小説「風と共に去りぬ」の作者、マーガレット・ミッチェルは風邪をこじらせてこの世を去った。○か×か?
という問題です。
解説
自然現象の「風」と、病の「風邪」の語呂合わせで、問題を聞いた人は咄嗟に判断に迷ってしまいます。
「問題に取り上げるくらいだからその様な事実があったのに違いない!」 と確信する人。
「いやいや、これは単なる語呂合わせのお遊びだろう」、と否定的な意見の人。
いずれにしても大いに迷ってしまいます。
クイズ問題会議では、人の生死を問題にするのは如何なものか?
という意見もありました。
しかし、歴史上の人物だから良いのでは、という意見が勝り採用となりました。
歴史を調べると、彼女の母親はインフルエンザで、この世を去っていますが、彼女自身はアトランタで交通事故に遇って1949年に他界しています。
「風邪と共に去った」訳では有りません。
従って答は×でした。
因みにマーガレット・ミッチェルは、生涯に1作品しか書いておらず、しかも、その作品が映画化され、歴史的な名作となったのですから、奇跡の人かも知れません。
アメリカを代表する小説家で有りながら、たった一作しか作品が残っていない、これもクイズのネタとしては凄い情報でした。
こんにちは、タイに在住するChangと申します。
ウルトラクイズは、第2回のギャンブルクイズから今世紀最後まで、第5回の1週めを除いてリアルタイムですべて見ていました。ビデオも全て持っています。(第三回の1・2週分の画質が悪くて残念ですが)
第13回が再放送されると知って、いろいろと調べているうちに当サイトに巡り逢えました。非常に興味深く、毎回楽しみに拝読しております。
ダジャレクイズで、私が真っ先に思い出したのが、第4回ソルトレークシティで出題された問題
「九九の問題。英語でありがとうをかけるといくつ?」
ですね。
ウルトラクイズのおかげで、いろんなことに興味が湧くようになりました。学校のつまらない勉強だけだと視野は広まりませんでした。そんな中で、ウルトラクイズの出題範囲の幅の広さ、何かよーわからんけど、調べたら面白そうかもと思わせてくれました。
遠い国からのコメント有難うございます。ウルトラクイズがあなたの日本語の勉強に役立ったとは嬉しいですね。これからもブログを時々覗いてください。
萩原さん
あっ、私、タイ在住の「日本人」ですよ (^^;
タイは8年前から住んでおり、その前は名古屋19年、
大阪19年住んでいました。
ウルトラクイズは今でも大好きで、携帯の着信音にニューヨーク決勝戦のジングル「Old James Bonded Bourbon」を設定しているくらいです!
今後も楽しみに拝読させて頂きます。
失礼しました。タイ人にしては、日本語が正確で正しいので、若しかしたら日本人かなと思いながら間違えてしまいました。
タイは私も好きで何度かロケで訪れています。良い所ですよね。
これからも宜しくお願いいたします。
毎回の裏話を楽しみにしています。
ひとつの問題にも、沢山の下準備が有ることを思い知らされます。
さてこの「風と共に〜」問題、
31年前に現場で間違えました!
そのとき「〜かぜをこじらせて〜」が
どういう意味か文字変換できなかったのですが、
直後に福留さんが、
「つまり『風邪と共に去っちゃった』という訳ですね」と
絶妙なコメントをされたのです!
その魔法の言葉で、フラフラと「○」のエリアに移動(かそのままだったか不明)してしまい…
俳句や短歌のように、極限まで絞り込んでセレクトされた言葉の魔法に罹る挑戦者たち。
本当に恐ろしい問題文章でした。
「風と共に去りぬ」は恨みの問題だった訳ですね。ダジャレにしても、敗者は笑いながら去って行く、そんな問題を目指して文章は結構練り上げていたのです。皆さんに少しでも裏話を解って欲しいとこのブログを書き始めましたが、挑戦者の反応には感謝したい意見が多く、有難うございました。
こんにちは。
洒落の効いた、というよりも、センスのある問題といった印象を受けます。
「風」の付く作品・作家といえば、『風の又三郎』(宮沢賢治)、『風立ちぬ』(堀辰雄)などが思い浮かびますが、「共に去りぬ」の部分まで言葉がかかっているわけですから、センスに満ちあふれた、傑作クイズ問題だと思います。
センスを褒められるとは嬉しいです。