奥の深い神話の世界

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、超難問も含まれていました。

クイズの問題選考会議で「そんな問題に正解者は出ないだろう」と否定されている問題です。

この会議に出席するメンバーは、クイズに詳しいと自負する人間が多いのですが、彼らでも答えられない問題が時々出てきます。

でも、調べて見ると背景が面白いので、正解者が出れば「拾い物」との意味でその様な問題も時には採用されていました。

第16回のフィラデルフィアで、出題されています。

問・仏教を守護する神である四天王。この四天王に踏みつけられている鬼を何という?

答・天邪鬼(天の邪古でも可)

解説 人の言う事やする事にわざと逆らうひねくれ者を天邪鬼(あまのじゃく)といいますね。

これはどの様な鬼なのだろう? と疑問を持って辞書で調べると、説明の中で四天王に踏みつけられている鬼との解説がありました。

特に毘沙門天が腹部に付けている鬼の面、との説明もありました。

一般に「四天王」の言葉も有名ですが、ではその4人の神様とは? これも謎です。

仏教では東を守る持国天、南の増長天、西の広目天、北の多聞天(毘沙門天)の4人の神様で、仏教の守護神とされています。

四天王とは、元々はインドの神話の中に出て来る4人の神様達だったと伝えられています。

でも、これ等の神様は熱心な仏教徒ならご存知でしょうが、一般的には余り知られた神様ではありません。

でも、七福神でお馴染みの「毘沙門天」は有名なので若しかすると正解者が出るかも、との予測で採用された問題でした。

クイズに強い人は、こうした難問にも果敢に早押しボタンを押してきます。

知らなくても済む知識を吸収する!多分、彼らは日頃周囲から、「あまのじゃく」と影口を囁かれているかも知れませんね。

天邪鬼の語源から発生した、クイズ問題。

更に神話を調べると、小説よりも面白い物語が出てくるような予感がします。

私にも天邪鬼な素質がありそうで……。

 

 

「奥の深い神話の世界」への4件のフィードバック

  1. 質問させてください。
    17回目の開催がないと決まったのはいつだったのですか?

    16回の始まる前からなのか、16回帰国後なのか、翌年だったのか、、、

    1. ウルトラクイズは16回で取りあえず終了と言う事でした。
      その後、復活して欲しいという要望が強かったので、今世紀最後という名目で17回の放送が決まったという事情がありました。
      数年の空白があり、17回は別格なので問題集も出ていません。

      1. 「17回は別格なので問題集も出ていません」とありますが、ある方(thさん)がウルトラクイズの本を意識して書いたと
        みられる非公式の「今世紀最後(第17回)」の問題集を作り、公開されています。ご覧になってみてください。当人曰く
        「日本テレビが本を出さなかったので掲載しました」との事です。
        http://thhp.web.fc2.com/ultra17/ultra17index.htm
        「ビックリ・アメリカ」のコーナーを入れたり、できるだけウルトラの本の雰囲気を再現しようとしているのが
        感じられます。後半チェックポイントに説明の文がないのが少し残念ですが、問題は一通り再確認することができ
        ました。目次の決勝地が「東インド諸島」と間違っているのも、ご愛敬ですね(問題の部分では直っています)。

        1. その話は初耳です。
          問題に著作権は無いかもしれませんが、作った我々に一言挨拶があるべきですが、それもありませんでした。
          業界の常識を逸脱した本は、どうなのでしょう?。
          といって、クレームを付ける気持ちも皆無です。
          日本テレビが良く許可したものと不思議です。

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