アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、あらゆる分野の知識から出題されていました。
人間は考える動物ですから、有史以来考え方の違いによって、意見が対立する事があります。
特に哲学の様な学問では、古代ギリシャの時代から意見の相違で対立する事が多数あったはずです。
日本の学問に大きな影響のある中国でも、そうした考え方の対立は存在しました。
第6回のダラスで次のような問題がありました。
問・性悪説を説いたのは、中国の荀子(じゅんし)。では、性善説を説いたのは誰?
答・孟子
解説 性善説とは、人間は生まれたときは善人で、生きていく中で悪を知り、悪行を積んでいく という説で、孟子が説いています。
孟子より数十年遅れて活躍した荀子は、孟子の性善説を批判し、対立する性悪説を唱えました。
どちらの説が正しいのか ? 正解は人間を創った神様だけが知るもので人間には解りません。
でも、この対立する2つの説は、後の世の人達によって論争が繰り返され、人間の「本性」は善なのか、はたまた悪なのか? 対立は続いています。
孟子も荀子も、共に優れた学者だけに、後世の人間に宿題を残したのかも知れません。
理想は性善説ですが、現実には性悪説の人間も多く、彼らがニュースの主役になっていますね。
最近では熊本県の地震のニュースで、被災者の自宅に空き巣が頻繁に入ったというのがありました。
地獄の閻魔様も呆れる所業!
これに関しては、大泥棒の大先輩、石川五右衛門サマも辞世の句で残していますね。
「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」
辞世の句の代表例として、これも第12回のパシフィカでクイズ問題として出ています。