アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、知っているか? 知らないか! だけで正解出来る問題と、知識の幅が広ければ推測で正解出来る問題もありました。
例えば世界最高峰の「賞」であるノーベル賞の問題は良く出題されていました。
日本人で最初の受賞者は? から始まって誰々さんが受けた賞の名称は? など多数ありました。
現在では日本人の受賞者も数が多すぎて、クイズ問題としては新鮮味に欠ける印象がありますね。
でも、ノーベル賞は「何時、何の目的で」制定されたのかを知っていると、正解出来る問題もあります。
第6回のバーストウで、次のような問題がありました。
問・グリム、アンデルセン、メーテルリンク。これらの童話作家のうち、ノーベル賞を受けたのは?
答・メーテルリンク
解説 いずれの作家も世界中の子供達に愛された童話作家として有名です。
子供達に愛され、影響を与えた作家ですから、誰でもノーベル賞の受賞資格がありそうですね。
ノーベル文学賞を受けた有名作家の一覧表を調べた事のある人なら正解出来る問題でしょう。
しかし、そんな人ばかりいる訳ではありません。でも、ノーベル賞の設定が1,896年と理解していれば、正解を推理する事が可能になります。
グリム兄弟は18世紀~19世紀中頃にかけて活躍した童話作家です。アンデルセンはそれより20年ほど後輩の作家でした。
一方、メーテルリンクは19世紀~20世紀にかけて活躍した作家なので、ノーベル賞が設立された時代に生存していた事が解ります。
ノーベル文学賞の受賞は1,911年の事でした。
ノーベル賞が設立された時代には、グリム兄弟もアンデルセンも、すでに生存して居なかった事が解ります。
消去法で、グリムとアンデルセンが消えれば、残るメーテルリンクが正解と推理出来る訳です。
この問題のように、3者択一の場合は正解を知らなくても勘で答える人も居ますが、正解率は3分の1です。
しかし、幅の広い知識の裏打ちがあれば、正解率が高まるのは当然の結果と言えるでしょうね。
記憶力を高めるのも結構ですが、それに加え、ウルトラクイズは知力、体力、時の運も必要という厄介な番組でした。