アメリカ横断ウルトラクイズの問題の中には、日本史に関する設問が多数ありました。
最近、天皇陛下の退位が話題になり、日本独特の元号の話が、テレビで詳しく報じられるようになりました。
明治以来、天皇が代わる度に元号も変わるようになりましたが、その昔は一代の天皇で、何回も変った事があったのです。
我々の番組でも、一番多く使われた漢字は何?のような、元号に関する問題は多数出されていました。
元号の最初は? 大化の改新の「大化」という問題もありましたね。
元号は、覚え難く「だから日本史は苦手」という方も多分多かったと思います。
世界史の年表と比べ、日本史の年表がややこしいのは、元号で表記される事に原因があるようです。
そんな中で、次のような問題が第16回のニューヨークで出題されていました。
問・江戸幕府が開かれたのは1603年だが、その時の日本の元号は何?
答・慶長
解説 慶長8年2月12日に、徳川家康が征夷大将軍に任ぜられ、江戸幕府が成立しました。
この終焉は、1867年15代将軍・徳川慶喜の大政奉還で幕を閉じています。
奇しくも、この時の元号が慶応3年で、始めと終わりが同じ「慶」の文字というのも記憶し易い年号でした。
なお、慶応は4年まであり、慶応3年4年は近代日本の動乱の年でした。
4年には戊辰戦争があり、その後は江戸城の無血開城となります。
主人公は、勝海舟と西郷隆盛の会談など、近代化物語の宝庫的な時代でした。
「明治は遠くなりにけり」などと言われますが、平成も30年で幕を降ろす事が発表されています。
と、なると昭和生まれは古い人間との印象も強くなりますねえ。
明治生まれ、大正生まれの皆さんも昔は若者だった時代があったのです。
だから、年寄り扱いには慣れるしかありません。
そのうち、正真証明本物の年寄りになりますよ。それが時代の流れです。
慶応4年の最後の「学問吟味」の試験結果は、歴史の動乱期にあたり、残っていないそうです。なお、遠山金四郎の父も受験したことがあるそうです。
こんにちは。最近、田中健一さん(第16回アメリカ横断ウルトラクイズ優勝者)のクイズの本を読んで、知りましたが、幕府は旗本や御家人を対象とする「学問吟味」という登用試験を慶応4年の動乱期にも行ったそうです。幕府の最後の熱意を感じます。寛政の改革以降、昌平坂学問所で行っていたそうです。
この時代は日本の大きな変革期で、伝えられる歴史も真偽様々です。
最近読んだ原田伊織氏の「明治維新という過ち」は日本人の歴史感をひっくり返すほどの衝撃を受けました。
資料や調査も綿密なので、驚くばかりでした。