アメリカ横断ウルト・ラクイズの問題を読み返すと、時々面白い知識を思い出す事があります。
第12回のサンフランシスコで、次のような問題が出されていました。
問・本来は「汗をかかせるもの」という意味を持つ編み物は?
答・セーター
解説 この問題は正解を知らなくても、編み物の言葉で、勘を働かせれば正解に辿り着ける問題でした。
そもそも編み物は、有史以来世界の各地で作られていた事は解っています。そして、衣装として身に纏っていたことも事実です。
でも、この衣装をセーターと呼ぶようになったのは、そんなに古い事では無かったのですね。
セーターは英語でsweater,「汗をかく人」を意味します。この言葉が生まれたきっかけが面白いのです。
実は1,891年の事、アメリカのフットボール・チームで汗をかいて減量するために、毛糸で編んだユニホームを採用したのです。
そこで彼らを「汗をかく人」=セーターと呼ぶようになり、これが転じて着ている編んだユニホームをセーターと呼び、この衣装の名称になったのです。
と、いう事は120~130年の歴史ですが、現在では繊維を編んだ外套をはじめスカーフ、やスカートなど製品も多様化されています。
ファッション業界では、それぞれに洒落た名称が付けられ、各々の道を歩んでいます。
言葉の語源を辿ると、思わぬ場所で誕生し、それがいつしか世界の共通語になって行く、この意外性が面白いですね。
本日の裏話は、セーターの語源から始まった雑学のご紹介でした。