アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、普遍の常識問題と流動的な知識が混在して出されていました。
流動的な知識は、その時代に「旬な話題」と思われるものの中から選別されて創られていたので、現代の視点で振り返ると懐かしい話題が多いのです。
普遍的な常識問題は数が多いので、問題に採用されたのは、勘違いで誤答する可能性がありそうな話題が選ばれていました。
第14回の東京ドームで出された、勘違いされそうな問題が以下の設問です。
問・「豚に真珠」とはイエス・キリストの残した教えである。〇か✖か?
答・〇
解説 キリスト教徒の皆さんなら迷わず正解した事でしょう。「新約聖書」のマタイ福音書第7章に「真珠を豚に与えるな」とあります。
これは、群衆の前でイエスが語った教えの一節と伝えられ、価値の解らない者に、価値あるものを与えても意味が無いとの教えです。
逆に勘違いしたのは、豚とイエスは結びつかない。豚を良く食べるのは中国人で、それなら孟子か孔子の教えではないか? と勘を働かせたのでしょう。
〇×クイズ、特に東京ドームのように群衆で走る問題は、他人に付いて走る事も多く、自分の感、又は確信で答えないと後悔する事になります。
北は北海道から、南は九州・沖縄まで、交通費自己負担で東京までやって来たのですから後悔先に立たずになってしまいます。
先人が創ったこの諺は、実に正しい教えですね。
MCの福留さんが「自分の考えで走れ!」と声を枯らして叫んでいたのには、上記の意味が含まれていたのです。
普遍的な常識問題の場合は、常に勘違いしていないか? 冷静な判断で答えるのが勝ち進むコツだったのです。
「馬の耳に念仏」「猫に小判」「犬に論語」動物を使った諺は数多くありますが、それぞれ正しい意味を知っておくのがクイズ王への道でしょう。
ウルトラクイズでは、簡単と思える常識問題こそ要注意が本日の裏話でした。