アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、時代を超えて注目される設問が数多くありました。
第12回の東京ドーム第一次予選で、次のような問題がありました。
問・貿易摩擦解消の一環として、国会議事堂の赤いジュウタンは輸入物を使っている。〇か✖か?
答・✖
解説 もっともらしい設問で、大いに迷いそうなクイズですね。でも、実際には創業130年の「住江織物」という会社が作る絨毯だったのです。
歴史的には明治24年、帝国議会議事堂に納入。現在の「赤絨毯」まで延々と納入を続けていたのです。
住江織物は高品質、堅実な経営イメージで、古くは戦艦大和の艦長室を初め、劇場、高級ホテルなど有名な施設に絨毯を納入していました。
ところが近年、米国の子会社で不適切な会計処理が発覚。就任早々の新社長が退任するなど、不祥事が話題になっています。
本社には何ら問題が無いのに、降って沸いたような災難で、これこそ晴天の霹靂との言葉がピッタリと言えそうです。
何れにしても国会の赤絨毯は、テレビの国会中継でお馴染みですが、その絨毯の上で繰り広げられる、日本の歴史を全て見ている生き証人なのです。
この物語を創るなら、タイトルは「赤絨毯が見た真実!」といったところでしょうかね。
市原悦子さん主演のテレビドラマ「家政婦物語」の題材に最高、と言ったところです。
話が脱線しましたが、一問のクイズの裏側にも多くの歴史があり、それを探るのがクイズ・ファンの愉しみです。
本日はクイズ問題から始まって、人々の興味が国会に向かいました。とても良い傾向ですね。
クイズは有益なゲームである。毎度お馴染み、自画自賛の結論でした。