アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、今の季節に合った問題がありました。
今の季節と言えば桜の季節、東京で言えば上野公園の桜は江戸時代から続く由緒ある名所です。
第8回の後楽園球場での第1問が、正に上野公園に関する問題でした。
問・ニューヨークの自由の女神と上野の西郷さんの銅像は同じ方向を見ている。〇か✖か?
答・〇
解説 これは難解な問題です。クイズ・マニアは「同じ方向を見ている」から問題になったに違いない、と推理する人もいます。
逆に、どっちを向こうが根拠が不明と、どちら付かずで迷路に迷いこむ人が多い事でしょう。
結果は〇と答えた人、5,747名。✖へ進んだ人、5,301名。丁度半々に近い割合で、我々にとっては理想的な数字でした。
それよりもこの問題で、大迷惑をこうむった人達がいました。上野警察署の宿直のお巡りさん達です。
横着な挑戦者達が、近くの公衆電話に殺到し、一斉に上野警察に電話攻勢をかけたのです。
「モシモシ、西郷さんの銅像はどの方向を向いてるでしょうか?」と同じセリフの連続です。
お巡りさんにも強者が居て「西郷さんねえ、浴衣着ているから夏向き、って話だけど…」シャレの利いたご返事ですね。
これは、後日上野警察署へ迷惑をかけた謝罪に伺った時、署員の方から聞いた実話だったのです。
正解の理由は以下の通りです。明治時代の日本政府は、政治外交は世界に目を向けなければならない。東京湾を抜け世界への意味で南南東を向いています。
自由の女神も贈り主、フランスの方向を向いており、偶然にも南南東だったのです。調査段階でこの事実を知ったため、第1問に決定した問題でした。
東京近郊の皆さんの中には、昨日の日曜日上野公園にお花見に出かけた方も多かったでしょうね。
多分、西郷さんの銅像を眺めながら、この偉人のエピソードをアレコレ思い返した事でしょう。
本日の「ウルトラ・クイズ裏話」は、桜の季節に因んで、明治維新にゆかりの「上野の山と西郷さん」のお話でした。