アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を振り返ると、同じ設問でも時代によって「難問」だったり「超易しい問題」になります。
その代表的な問題が、第11回の後楽園球場で行われたチャンピオン・エキジビション・早押しクイズで出されていました。
問・コンピューターのプログラムやデータを引き出すのに必要な合言葉は何?
答・パスワード
解説 物知り揃いの歴代チャンピオンに出す問題なので、当時の常識としては超難しい問題が並べられていました。
31年前には、この程度は難しい問題だったのですね。現代では小学生でもパソコンには「パスワード」は欠かせない知識と知っています。
時代によって、同じ問題がこの様に変化するのは、クイズ問題の宿命と言えるかも知れません。
それにしても、当時はあまり世の中に存在しなかった犯罪者が、現代では世界中で問題になっています。
他人のパスワードを盗み見して、金品を盗みだす「ハッカー」と呼ばれる犯罪者達です。
彼らは悪知恵が発達していて、国内だけでなく、外国のプロバイダーを経由させるので、捜査も複雑な手続きが必要です。
このため国際刑事警察機構(インターポール)も黙っている訳には行きません。
2015年4月にサイバー犯罪対策を組織化したのです。しかも、初代の責任者は日本の警察庁の専門家が就任したのです。
情報が素速く飛び交う現代でありながら、意外と知られていない情報なのが不思議と言えます。
さて、サイバー犯罪の大事件は、2,016年2月バングラデシュを舞台に中央銀行が攻撃された犯罪でした。
事件のあらましは以下の通りです。
バングラデシュの中央銀行が、ニューヨークの銀行に口座を作りました。
この、ニューヨーク連邦準備銀行に開設された口座から、951億円をフィリピンとスリランカに送金するよう要求されたのです。
連邦準備銀行は疑う事なく送金を実施。だが、途中で不正行為が発覚したので送金は中止されたが、フィリピンでは81億円が引き出されていたのです。
この事件は、未だに犯人は捕まらず「史上最高額のサイバー犯罪」と言われているのです。
又、インターポールがサイバー攻撃を受けた事もあり、犯人を逮捕したら何と17歳の少年だったそうです。
少年曰く「試しに攻撃したら、成功しちゃった!」と本人が驚いていたとの事です。
世界的に「ハッカーの年齢」は引き下げられているようで、困った現象です。本日は時代と共に生まれた、新しい犯罪のお話でした。
被害を防ぐのは、知らない人からのメールは絶対に開かない事!だそうですよ、ご用心を。