アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を見ると、最初の頃は易しい問題が多く、回を重ねるにつれて難問が多く出されていました。
これは、最初は単なるクイズ好きの皆さんでしたが、各学校にクイズ研究会が出来るなど、挑戦者も専門家とも言うべき強者に代わって来たからです。
とは言え、テレビをご覧の視聴者は一般人の知識です。
従って、普通の人でも一緒に楽しめる問題も多数含ませ、家族で愉しめるレベルで番組は進行したのです。
家庭で、小学生の子供が正解したり、お爺ちゃん、お婆ちゃんが一番に正解する。「お婆ちゃんすごいね」のような会話があるのが理想的な番組でした。
だから、クイズ問題の出題は難易度の強弱を付け、その順番には神経を配ったものでした。
さて、話は戻って、番組開始当時の典型的な問題をご紹介しましょう。
第2回、サイパンでの〇✖クイズです。
問・サイパン島は南半球にある。〇か✖か?
答・✖
解説 北緯15度53分から16度2分に位置しており、まぎれもなく北半球にある島ですね。
処が人々は、グアム、サイパン、パラオなど南の島はまとめて「南洋の島」と覚えているので、南半球と勘違いしてしまうのでしょう。
ウルトラ・クイズも回が進み、人々も海外旅行へ出かける人口が増え、現代ではこうした勘違いをする人も少ないでしょう。
番組は、常に一般人が参加し易いレベルで進行しますが、回が進み準決勝、決勝となると、挑戦者も選び抜かれた強者になります。
この辺りになると、優勝を賭けて強者の名人戦になってきます。従って超難問が次々出題されます。
ボクシングで例えるなら「チャンピオン戦」。剣道なら「宮本武蔵か小次郎か?」といった名勝負を期待します。
幸いな事に1回~17回まで、決勝戦はいずれ劣らぬクイズの名人達が勝ち残り熱戦を繰り広げてくれました。
本日の結論!
ウルトラ・クイズのチャンピオンは「知力だけではない」。体力・時の運も持ち合わせた強者だったという事でした。