アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、様々な諺の問題がありました。
「諺」とは我々のご先祖様が、生活や習慣の中で学んだ教訓を簡潔な言葉でまとめ、後世に伝えたものです。
従って有難い教えが多く、為になる言葉と言えるでしょう。
第14回のニューヨーク決勝戦で、為になる諺の問題が出されていました。
問・諺で「鵜の真似をする」鳥は何?
答・鴉(からす)
解説 この諺を知らなくても、鵜に似た鳥を連想すれば、勘で鵜(う)と正解する事が可能な問題でした。
諺では「鵜の真似をして水をくぐる鴉は溺れる」とあります。
これは鴉自身の事ではなく、鵜と鴉の習性を見た人が、人間の行いに対して戒めて考えた言葉なのですね。
自分の腕前を知らずに、やたらに他人の物真似をする者は、やがて失敗をする、との教えです。
芸術でも商売でも、一時のブームに乗って真似するだけの行いは、必ずと言って良いほど失敗しますね。
芸能界では、他人の真似をして成功した芸人が、アッという間に忘れ去られ「一発屋」と呼ばれ消えて行った例は多数あります。
商売でも、職人さんでも、自分の努力で特色を出さないと成功には結び付きません。
多くの成功者が語っているのは、何の業界でもオリジナリティの大切さなのです。
諺の素晴らしいのは、その辺の真理でしょうね。
ご先祖様が残してくれた諺は、伊達や酔狂ではありません。奥に潜む有難い真実を掴む事、これこそ先人の願いだった筈です。
本日は諺の問題から、ご先祖様の有難味を噛みしめるお話でした。