アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は日本人なら知っているべき常識を基本に作られていました。
とは言え、易しい、中程度、難しい、の3段階に分け出題されていたのです。
易しいは誰でも知っている常識、難しいは3割以下の人しか知らない、中程度はその中間と言えます。
これは、挑戦者だけでなく、テレビのクイズ・ファン全員が問題に参加出来る事を基本に作られた番組だったからです。
家族でテレビを観ている場合「お婆ちゃん凄い!」と、家族の会話が進めば、理想的な番組になります。
そんな中で、中程度の問題を探していたら、第11回のグアムで相応しい問題がありました。
問・どんなに素晴らしい作品であっても、生きている人の作品が重要文化財に指定された事はない。〇か✖か?
答・〇
解説 当然!「否、例外もある筈だ」○×問題は、半々に分かれる程度の難易度の問題を我々は選んでいました。
どんなに素晴らしい作品であっても、生きている人の作品は重要文化財には指定されません。
すべてが、故人の作品なのです。
重要文化財は1950年(昭和25)に制定された文化財保護法によって、文部科学大臣が指定すると決められていた法律です。
生きている人に関しては「人間国宝」との尊称があり、資格は重要文化財に相当する作者や、技の持ち主に与えられるのです。
何れにしても「日本の宝」との認定ですね。
因みに「認定の賞状」と「賞金」が与えられますが、その額は年間200万円で助成金なのだそうです。
これは認定された個人への報奨金ではなく、個人が携わった文化、伝統、技などに与えられるのです。
従って、お金は後継者の育成など目的が限定され、当然報告も義務付けられる助成金なのですね。
ですから、助成金を貰い左団扇で遊んで暮らす様な事は出来ないのです。
尤も人間国宝にそんな不届き者が要る筈もありません。
本日の裏話は、日本の宝「重要文化財」と「人間国宝」に関する踏み込んだ知識のご紹介でした。