迷信の根拠を探ると?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、日本に伝わる迷信や諺など、人々の信じている事柄に関する設問がありました。

本来、迷信は人間の弱い気持ちを突いた話が多く、多くの人々が信じやすい性格を持っています。

第5回のサイパンで、そんな古い昔の迷信に近い問題が出されていました。

問・縁起なおしは「鶴亀鶴亀」。では雷が落ちないように唱える言葉は?

答・桑原桑原

解説 話は凡そ1,100年前の事です。京の街に何度も落雷があり、街を焼き尽くす様な災害に見舞われました。

そんな最中、一か所だけ落雷のない場所があり、その地名は桑原町という名称でした。

そこには、なんと学問の神様で知られる菅原道真の屋敷があったのです。

実は、彼は数年前に政争に巻き込まれ、大宰府に左遷されその年に亡くなったのだそうです。

となると、菅原道真公の祟りとの噂が広まり、それを恐れた権力者が亡き道真公に右大臣の名誉を回復させたのです。

権力者の皆さんも「雷様」は、怖かったのですね。京都での落雷騒ぎもこれで一段落、目出度しメデタシとなったとか。

それ以来、雷が鳴ると人々は「桑原桑原」と唱えて、落雷の被害を避けたとの伝説が広まったのです。

中には便乗して、雷神は桑の木が苦手なのだ、との噂を流すものまでいたとの事です。

普通の伝説は、自然発生的な話が多いのですが、原因がこれほどハッキリと判明しているのは珍しい例と言えるでしょう。

学問の神様も「俺って、そんなに執念深くないぞ!」と苦笑いしているかも知れません。

本日の裏話は、日本に伝わる「迷信」の中から、怖い代表格の雷様の弱点のお話でした。

異常気象と言われた今年は、4月でも全国各地で落雷が多く、タイムリーな話題として取り上げて見ました。

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