童謡の裏話

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は一つの分野の知識で正解出来る設問と幾つかの分野の知識を総合する問題がありました。

複合の知識が必要な問題は、当然ながら「難問」の部類に属し、正解率は低くなります。

例えば、音楽、地理など幾つかの知識を必要とした、典型的な問題が第11回のデビルスタワーで出されていました。

問・歌「椰子の実」のモデルとなった愛知県の岬の名前は?

答・伊良湖岬

解説 島崎藤村・作詞、大中寅二・作曲のこの歌は、日本人なら誰もが知っている童謡です。

詩のモデルとなった伊良湖岬は、愛知県渥美半島の先端にある浜辺です。

この詩は、島崎藤村自身の体験から創られたものと思われますが、実は体験者は別人だったのですね。

島崎藤村の親友だった栁田國男が明治31年、大学生だった時代に一ヵ月間伊良湖岬に滞在したそうです。

ある日、浜辺に流れ着いた椰子の実を発見。その体験を藤村に話したのです。

詩人の藤村は、椰子の実の漂泊の旅を、自分が故郷を離れてさまよう姿に置き換え詩に仕上げたのだそうです。

この辺の発想が、偉大な詩人たる所以ですね。

この歌は1,936年に発表されたもので、柳田國男の実際の体験とは30年以上の差があった訳です。

そんなエピソードを知ると、名歌「椰子の実」への思いも一層深まる事でしょうね。

本日の裏話は、童謡の「椰子の実」についての取って置きのお話をご紹介しました。

クイズ大好き人間の蘊蓄が、また一つ増えた訳です。

やっぱりクイズって面白いですね~。

 

 

 

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