詳しい人ほど不利な問題とは?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、森羅万象の中から創られるので、広い分野の知識のある人が有利です。

文学でも音楽でも、学校の試験では「作品名」「作者」が解れば正解との問題が多いですね。

ウルトラクイズの場合は、それだけで正解になるような易しい問題は殆んどありませんでした。

少なくとも文学の場合は「読んでいれば簡単」。主人公や粗筋は勿論、話の舞台などが解ります。

音楽の場合でも、曲が作られた状態、作曲家の個人情報などの知識が加われば完璧と言えるでしょう。

そんな音楽の問題で、作者と作品名を当てるだけの一見易しそうな問題がありました。

第5回のアカプルコで出された問題です。

問・チャイコフスキーが初めて作ったバレエ曲は何?

答・白鳥の湖

解説 問題は易しそうですが、これに正解するにはクラシック音楽の深い知識が必要です。

第一にチャイコフスキーは、バレー曲の巨匠ですが作った作品は三曲しかありません。

「白鳥の湖」(1,876年)「眠れる森の美女」(1,889年)「くるみ割り人形」(1,892年)の三曲だけです。

特に「白鳥の湖」はポピュラーなので、運を天に任せて答えても正解出来たかも知れません。

しかし、全バレー曲を知っている詳しい人だと、初めて作った曲は何だっけ? と迷いが生じます。

つまり、この問題のミソは、詳しい人ほど迷うという点で採用された意地悪問題だったのです。

クイズ番組で、詳しい人ほど不利になるとは「掟破り」といえますが、我々はそんなヘソ曲がりでもあったのです。

本日は、ウルトラ・クイズのスタッフは、へそ曲がり集団だったという裏話でした。

「えッ! そんな事お見通しだったよ」、ヤッパリねえ。制作する側も視聴者も同類だったという結論ですね。安心しました~。

 

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