優勝賞品の現在は?

メリカ横断ウルトラクイズには、毎回優勝者の賞品が与えられ、その都度オチが付くという楽しみが有りました。
それは第1回のクイズ王、松尾さんに与えられた「アメリカの土地1エーカー」が最初でした。
アメリカとはいえ1エーカーと言えば大した広さです。
しかし、その土地へ行ってみたら、砂漠の真ん中だったという笑えるオチが有ったのです。
以来16回まで、それぞれオチの付いた賞品でしたが、中には価値のある賞品も結構あったように思います。

ころで、先日11回のクイズ王・稲川良夫さんから、楽しいコメントをいただきましたので、ご紹介したいと思います。
稲川さんの優勝賞品も傑作の一つと言えるでしょう。
発表では「島の領土」というものでした。
島一つ丸ごと賞品なのです。
この島にホテルを建てようが、ゴルフ場を作ろうがどの様に利用しても、我々は関知しません。島のオーナーの自由で、どの様にでも好きに利用してください、というものでした。
実はこの賞品案はウルトラクイズの企画段階から出ていた賞品だったのです。
しかし、我々の希望する島が中々見つからなかったのです。

我々の希望とは?
島は島でも、満潮になると沈んで消えてしまう島、そのような島を毎年世界中で探していたのです。
その条件に合致した島が11年目にしてようやく見つかったのです。
それが、11代クイズ王、稲川良夫さんに与えられた賞品でした。
テレビの前の視聴者は大笑い、もらった稲川さんもキツネに抓まれたような気分になった事でしょう。

の島はカナダに有りました。

↓写真の1番下、手前の島です

パチンコ島

現在はどうなっているのか、私も興味がありました。
稲川さんのコメントによると、
「貰ったパチンコ島は、今年もカナダから資産証明書が届いています」との事でした。
つまり、あのパチンコ島の所有権は現在も稲川さんにあったのです。
カナダとはいえ島を一つ持っていると税金はどの様になるのか?
その辺は定かでは有りませんが、稲川さんに迷惑が及ぶ事は無いと思います。
そう言えば1回の砂漠の土地、5回の石油採掘権、15回の川の中の温泉の権利、16回のブドウ畑のオーナー(一列のみ)は、それぞれその後どうなったのか、気になる人には気になるお話ですが、その後資産価値が高まったという情報は入っていません。
ウルトラの賞品は、やっぱり夢のまた夢 が正解のようです。

↓干潮時

パチンコ島_2

↓満潮時

パチンコ島_3

ダジャレや謎掛けの問題もあった

メリカ横断ウルトラクイズは沢山のクイズ問題に答え、優勝者を決める番組でした。だからと言ってクイズ問題は、一般常識や専門知識のような、難解な問題だけでは有りません。
例えば、東京ドームやグアムで行った○×問題は、正解の確率は2分の1、つまり日本語が理解できれば小学生でもお爺ちゃん、お婆ちゃんでも参加できるクイズ問題でした。
逆にいうと、クイズに強いはずの人が結構負けてしまう形式なのです。
それは、東京ドームでも、グアムの浜辺でも、前年度のクイズチャンピオンが間違えて負けるシーンが何度となく放送された事でも証明されています。
言葉を変えるなら、お茶の間の皆さんが年齢に関係なく、クイズ問題に興味を持てるような問題、これがウルトラクイズの問題だったと言えるでしょう。

その様な中で、知識とは程遠いダジャレや謎掛のような問題もありました。
これは番組の息抜きのような役割が有って、敗者復活戦で良く使われました。
例えば、第12回の成田空港のジャンケンに負けた皆さんに出された敗者復活の問題を見てみましょう。

・「物理学的トンチの問題。長い間海外へ行くと食欲がなくなります。実は宇宙飛行士も空気のない宇宙へ行くと、食欲がなくなります。それは何故?」
・「皆さんが着ているのは新品の服、それもレジャー用の服。では、サシスセソの服といえばどんな服?」
この様な小学生が遊びに使うような問題を勝ち抜いて、海外旅行への切符を手に入れた人が沢山いたのです「そんなアホな」と思われるでしょうが、そのような夢を与えるのもこの番組の目的だったのです。

因みに答は以下の通りでした。
・食う気(空気)がない。
・作業服(さ行)

さすがに本線のクイズの戦いの中では、この様なダジャレや謎掛けは無かったように記憶していますが、敗者復活戦では時々この手を使って挑戦者の気持ちをほぐしたものでした。
知力、体力、時の運、さらにトンチも必要、それがウルトラクイズだったのです。

一休さん