アメリカ横断ウルトラクイズの第一問はニューヨークの自由の女神に関する問題に定着していました。
たった一つの銅像に関する問題で、挑戦者が知らない情報を見つけて問題を創作しなければならず、これは簡単なようで大変な作業になってしまいます。
何故ならば、第一問が自由の女神に定着してからというもの、書店には自由の女神に関する書籍が沢山並び出したのです。
書籍の著作者が調べたものから引用して、問題を作るような愚を我々はする訳には行きません。
こうなると、自由の女神の著作者や、各大学に誕生したクイズ研究会の皆さんとの戦いのような気分になってしまいます。
でも、我々は懲りずに自由の女神の問題を作り続けたのです。
しかも、第一問は「何処で調べても良いですよ」と挑戦状の様にドーム球場の正面で発表する訳ですから、挑戦者は走り回って正解を探す事になります。
友人や家族、大使館などへ電話をかけて調べる状況が面白いので、このやり方はエスカレートして行きました。
その頂点とも言えるのが第14回でした。
誰よりも早く、第一問を知りたいという挑戦者が、早朝から東京ドーム前に集まるのが恒例になっていたのです。
早起きをして、或は徹夜をして誰よりも早く問題を知りたいという心理でしょうね。
その様な皆さんに我々は挑戦状を突きつける様な危険な賭けに出たのです。
それは日本テレビの朝5時半の生放送で、第一問の問題を発表してしまったのです。
テレビを見た全国の誰かが正解を知っているかもしれません。
現在の様に携帯電話やインターネットが発達していれば、この様な危険な賭けは出来る筈がありません。
その第一問とは以下の問題でした。
問・
ニューヨークの「自由の女神」には、災害や事故に備えて、損害保険が掛けられている。