ジーンズ・ヒットの秘話

 

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題には知って得する面白い情報がアチコチに散りばめられていました。

我々スタッフの半数以上が愛用していたGパンですが、現在も世界中の人々が愛用していますね。

何故これほど多くの人々に愛用されているのか、理由は沢山あります。

1、気楽に穿ける。2、丈夫で長持ちする。3、恰好が良い。4、多少汚れても気にならない。長所を数え上げれば幾らでも有りそうですね。

我々年配者の記憶では、最初は西部劇に登場するカウボーイの制服みたいで、憧れの衣裳でした。

また、ジェームス・ディーンがGパン姿で颯爽とスクリーンに登場し、反抗的な若者の憧れのパンツになったという説もあります。

特に足の長い白人が着用するジーンズはサマになっていて、日本人の芸能人などが愛用し、やがて若者のユニホームとも言えるくらい流行しました。

このジーンズの歴史を紐解くと1870年代のアメリカでゴールドラッシュに沸く鉱山で働く鉱夫の悩みから始まったのだそうです。

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激しい重労働で、彼らの穿くパンツがすぐに擦切れてしまうという現実がありました。

そこで丈夫なデニムの生地を使い、インディゴの染料で染めたGパンが生まれたのだそうです。

しかも最初のヒットの理由がクイズ問題に出ていました。

第10回のロスアンゼルスでの問題でした。

ここカリフォルニアで生まれたジーンズ。売り出された当初の宣伝文句は「或る動物も怖くない」というものでしたが、その動物は何?

答・蛇(毒蛇)

解説  染料に使われたインディゴの葉の汁が、元々害虫に強いと言われ「毒蛇も怖くない」と宣伝されたそうです。

このキャッチ・コピーが功を成し、未開の地に足を踏み込む若者たちの心を捕えて大ヒットしたと伝えられています。

その後、テレビの実験番組でGパンを穿いたリポーターが、毒蛇の屯する中を歩いて、蛇がGパンに噛みついたという笑い話もありました。

今的に表現すれば誇大広告だったのかもしれませんが、何はともあれ、Gパンの流行は当分衰えそうもありません。

業界も毎年ベスト・ジーニスト賞などを作って頑張っていますから、まだまだ続くでしょうね。

徳川家康没後400年に思う

アメリカ横断ウルトラ・クイズでは、日本の歴史に関するクイズ問題は数多く出題されていました。

歴史問題の中でも、日本史に名を残した徳川家康に関しては、恐らくベスト5に入るくらいクイズ問題になっていたと思います。

天下分け目の関ヶ原で勝利し、天下を手中に収め、しかも300年近くの長きにわたって徳川幕府を維持した訳ですから、日本人にとっては忘れられない存在と言えるでしょう。

家康が亡くなったのは1616年ですから、今年は没後400年に当ります。

歴史好きの日本人は多いので、3月28日から5月17日まで東京の江戸博物館で「大関ヶ原展」が開催されています。

私はこのニュースを聞いた時に、楽しみに待っていましたが、残念ながらまだ訪れていません。

徳川家康に関しては山岡荘八氏の長編小説で詳しく描かれているので、ファンも多いと思いますが、でも小説はあくまでもフィクションですから実像とは異なります。

この「大関ヶ原展」では、一般に知られていない家康の真の姿がどの程度描かれているのか、興味を持たれる方も多いと思います。

家康の問題、第7回の後楽園での2問目に出題されています。

徳川15代将軍の中で、一番長生きしたのは、家康である。

答・×

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解説  徳川の15代将軍に関しては、クイズ問題の宝庫と言って良いほど問題は作れそうです。

中でも歴代将軍に関する知識の中では、誰が一番長生きしたか? というのは初歩的な知識かもしれません。

家康が長生きだったというのはよく知られていますが、でも一番となると「はてな?」と疑問が湧いてきます。

家康は75歳で歴代では2位なのですね。1位は15代慶喜で77歳、江戸時代から明治を超えて大正2年まで長生きをしていました。

逆に一番短命だったのは第7代の家継で8歳で亡くなっています。

徳川家康が日本国の発展に貢献した偉業は多岐にわたっていますが、中でも江戸という街を作り上げ、それが現代の東京に生まれ変わった事を思うと、桁外れの偉人だった事が解ります。

予想問題の妙

アメリカ横断ウルトラ・クイズのクイズ問題は単なる知識を問題にする事は少なく、「えっ、そうだったの」と正解を聞いた人が、面白く感じる問題を多用していました。

クイズ好きな挑戦者は我々スタッフの考えそうな事柄を研究して、予想問題を作って訓練していたというお話も良く聞きました。

例えば地理の問題などは、日本地図を眺めながらアレコレ予想問題を考えてみると、クイズになりそうなアイディアが沢山浮かんできます。

動物の名前が付く県は? 川と名が付く県は? 山が付くのは幾つある? 漢字で1文字で表す市は何処だろう?

この様に考えを巡らすと、今例に挙げた問題はそれぞれ出題されています。

第6回のサイパンでの早押しクイズでは、日本の地理に関する問題が2問出題されています。

これも予想問題として、事前に考えた事があれば即答出来ますが、そうでない人には瞬時に正解は難しい問題でした。

・ローマ字にして一番短い都道府県はどこ?

答・三重県

解説 Mie。ローマ字で3文字ですから、これ以上短い県は有りません。しかし、咄嗟に三重県を思いつくというのは普通の人には困難でしょうね。

同じように次の問題も、予想問題として予習をしてあれば簡単です。

日本海と瀬戸内海に面している県は山口県と何県?

答・兵庫県

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解説  この問題はクイズ番組の定番になっているようで、ウルトラの後、他のクイズ番組でも何回か聞いた事があります。

日本地理が頭にしっかりと記憶されている人なら、簡単に正解できるでしょうが、普通は瀬戸内海に面しているのは、山口のお隣は広島県で、そのお隣は岡山県、次は兵庫県で、と考えている間に他の人に早押しボタンを押されてしまいます。

このような問題は、事前に予想問題で頭に記憶した人が早いという代表的な問題だったのです。

ウルトラクイズの挑戦者は、過去のクイズ問題の勉強だけでなく、自分達で予想問題を作って楽しんでいた人が多かったので、このような問題にも即答していました。

今的な表現で言えば「クイズお宅」と呼ばれていたのかもしれません。 確かに歴代のクイズ王を思い浮かべると、みなさん普通を飛び越えた「オタク」の集団でした。