旅人の元祖は誰?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の傾向を振り返ると、「元祖は誰?」を求める問題が沢山ありました。

どんな分野でも、最初に始めた人は尊敬の対象になるので、クイズ問題としては当然の成り行きでしょうね。

「最初に飛行機を発明したのは?」

「最初に月へ着陸した人は?」

ハッキリと記録に残っている場合は、正解が容易に判定出来ます。

でも、その様な記録が無い場合でも「元祖は誰?」でクイズ問題になる事がありました。

第16回のサンタフェで、旅人の元祖を求める問題がありました。

問・5月16日は「旅の日」。この日は、ある人が旅に出た日に因んで作られたものだが、それは誰?

答・松尾芭蕉。

解説 「旅の日」は芭蕉が奥の細道の旅に出立した日に因んで、300年後の1,988年に設けられました。

「奥の細道」の画像検索結果

正しくは芭蕉が出立したのは、陰暦の3月27日で、陽暦に直すと5月16日に当たるのだそうです。

現代では、旅はレジャーの第1位と言われるくらい、万人が経験出来ます。

しかし、歴史的には国内旅行でも通行手形が必要など、不自由な時代を経ています。

間もなくゴールデン・ウイークです。

今年も、海外旅行の家族連れが空港を埋め尽くす映像がニュース番組を賑わす事でしょう。

平和な時代を象徴する風景ですが、この旅人にも元祖と呼ばれる人が居たとは驚きです。

まさか、当の芭蕉さんでも「私が?」と予想もしなかった事でしょうね。

芭蕉が歩んだ奥の細道は、その足跡が現代の地方創生の材料として利用され、各地で成果を上げているようです。

没後、何百年も影響力が残る、松尾芭蕉はやはり日本偉大な偉人だったのですね。

 

 

喜びの表現、万歳!

アメリカ横断ウルトラ・クイズの中で、挑戦者が協力して行う動作で、一番数多く見られたのは「万歳」との絶叫でした。

東京ドームで勝ち抜けた皆さんは、全員声を合わせて「万歳!」と叫んでいましたね。

一問勝つ度に、感極まって涙する純情な乙女たち。

両手を挙げ、ガッツポーズを取る感激居士。

この時とばかり見知らぬ女子大生に抱き着く図々しいヤロー共。

勝って喜ぶ善男善女の群れでは、どのような行為も許されてしまう不思議な空間でした。

「アメリカ横断ウ...」の画像検索結果

その他「万歳!」は各チェック・ポイントで勝ち抜けたメンバーの恒例のポーズになっていました。

ところで、日本人が嬉しい時に思わず叫ぶ万歳!は何時頃から始まった習慣なのでしょう?

第9回の後楽園球場で、その疑問がクイズ問題になっていました。

問・バンザイ三唱は、明治憲法発布の時に始まった。

答・○

解説 明治22年2月11日の憲法発布式典で、明治天皇の馬車に向かって発せられたのが、日本初の万歳三唱だったと言われます。

天皇に対して挙げる歓呼の声は? と当時の識者が協議し、満場一致で決まったという記録が残されています。

正しくは「万歳!万歳!万々歳!」が万歳三唱なのだそうです。

喜びの時に何気なく発する「万歳!」にも、成り立ちの歴史があり、クイズ問題になるのですね。

更に遡れば、中国の皇帝の長寿を祝う事から始まった言葉らしく、万歳の奥は深いようです。

万歳が中国から始まった習慣だったとは、本日も一つ蘊蓄のネタが増えましたね。万歳! と喜べるほどのネタだったかな?

 

 

 

 

隆盛!国際スポーツ大会

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題を読み返して見ると、世の中の出来事が良く解ります。

最近は日本人の体格も良くなり、スポーツの世界でも世界を相手に活躍するアスリートが増えています。

各スポーツ毎に「世界選手権」が盛んで、常に日本人選手が金メダルを狙える位置に居り、応援に熱が入っていますね。

さて、この様なスポーツ大会の集大成はオリンピックと、常識的には思えますね。

日本でも、2020年に行われる東京オリンピックの準備で、メイン会場、大会エンブレムなど様々な出来事がニュースになっています。

この近代オリンピックはクーベルタン男爵の提唱で第1回がギリシャのアテネで開かれました。

この時の参加国は14か国、1,896年の事でした。この辺はクイズ知識の基本と言えるでしょうね。

4年に1度の開催で今年リオで行われるのが31回大会、東京オリンピップは32回大会になります。

ところでこのオリンピックよりも更に古い国際スポーツ大会があったのをご存知でしょうか?

第11回のワシントンD.C.で出題されていました。

問・世界最大のヨットレース「アメリカズ・カップ」が生まれた国は?

答・イギリス

解説 大会の名称から、アメリカと勘違いされそうですが、イギリスが正解です。

オリンピックよりも45年も前の1,851年にイギリスで開かれました。

サッカーのワールドカップよりも79年、全英オープンゴルフよりも9年早く誕生し、現在も継続されています。

勿論、世界一古い国際スポーツ大会であるのは言うまでもありません。

この時に優勝したのが「アメリカ号」で、銀のカップを獲得しました。

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以後、このカップを争うようになったのでアメリカズ・カップと呼ばれるようになったのです。

それにしても「ワールド・カップ」と名の付くスポーツ大会が乱立する中で、その先鞭をつけたのがヨットだったとは盲点かも知れません。

我々は常識の盲点を探しながら、クイズ問題を創っていたので、こうした発見を大切にしていました。