アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、言葉の語源に関する問が数多く出されていました。
普段、当たり前のように使われている言葉でも、改めて意味を問われると、解らないという事が良くあります。
最近は、オリンピック予選のニュースがしばしば報道され、最終選考で競いあっている選手の報道があります。
この様な時に使われる言葉に「鎬を削る」選手達という表現がありますね。
この時に出て来る「鎬」とは一体何なのでしょうか?
第5回の準決勝でこの問題が出ていました。
問・「鎬を削る」とはライバル同士が激しく戦う事を言うが、では、この鎬とはどんな武器を指す?
答・刀(剣、刀剣)
解説 「鎬」とは刀の刃と峰(背の部分)の間で稜線を高くした所。
その鎬が削れ落ちるほど、激しく刀で切り合う様を「鎬を削る」と表現したのが始まりです。
現代では「刃」とか「峰」とか刀の部分を言われても解らないのが一般的です。
と、いう事は時代小説で「峰打ち」と表現されても何の事か理解出来ません。
刀から発生した言葉は、何故か沢山ありますね。
刀の部分には、「柄」「鍔」「鞘」などが有り、それぞれの言葉が、この各部から生まれています。
物事が差し迫って、どうにも切り抜けられない時に使われる「切羽詰まる」。
一寸した事からもめごとに発展する「鞘当て」。
鍔で受け止め、互いに譲らない「鍔迫り合い」。これらの言葉は、武士が腰に下げていた刀から生まれています。
語源は、人々の古い生活や習慣から生まれている事が多いので、町民や武士の歴史を知る事が肝心と言えるでしょうね。