激しい戦いの表現

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題には、言葉の語源に関する問が数多く出されていました。

普段、当たり前のように使われている言葉でも、改めて意味を問われると、解らないという事が良くあります。

最近は、オリンピック予選のニュースがしばしば報道され、最終選考で競いあっている選手の報道があります。

この様な時に使われる言葉に「鎬を削る」選手達という表現がありますね。

この時に出て来る「鎬」とは一体何なのでしょうか?

第5回の準決勝でこの問題が出ていました。

問・「鎬を削る」とはライバル同士が激しく戦う事を言うが、では、この鎬とはどんな武器を指す?

答・刀(剣、刀剣)

解説 「鎬」とは刀の刃と峰(背の部分)の間で稜線を高くした所。

「しのぎを削って」の画像検索結果

その鎬が削れ落ちるほど、激しく刀で切り合う様を「鎬を削る」と表現したのが始まりです。

現代では「刃」とか「峰」とか刀の部分を言われても解らないのが一般的です。

と、いう事は時代小説で「峰打ち」と表現されても何の事か理解出来ません。

刀から発生した言葉は、何故か沢山ありますね。

刀の部分には、「柄」「鍔」「鞘」などが有り、それぞれの言葉が、この各部から生まれています。

物事が差し迫って、どうにも切り抜けられない時に使われる「切羽詰まる」。

一寸した事からもめごとに発展する「鞘当て」。

鍔で受け止め、互いに譲らない「鍔迫り合い」。これらの言葉は、武士が腰に下げていた刀から生まれています。

語源は、人々の古い生活や習慣から生まれている事が多いので、町民や武士の歴史を知る事が肝心と言えるでしょうね。

 

7月は再放送があります

 

アメリカ横断ウルトラクイズは、20年~30年以上昔に放送されたクイズ番組でした。

そんな古いテレビ番組なのに、今でも懐かしく思い出して下さる方々が多いので、スタッフとしては嬉しい限りです。

テレビでの再放送が少ない番組として、ファンの皆様には惜しまれていましたが、一昨年からCS放送の「ファミリー劇場」で、何回か放送されていました。

そして、今年も7月7日(木)から4週連続で第7回の放送が再放送される事になりました。

21;00~ですので、是非とも忘れることなくご覧くださることをお勧めいたします。

第7回は昭和58年(1983)の放送ですから、今から33年前のクイズ番組です。

でも、そんな古い時代に、これ程馬鹿馬鹿しくお金をかけ、面白い番組を創るとはという驚きがある筈です。

私も、数々の思い出がありましたが、その多くは忘却の彼方に消え去っています。

今度の再放送で、どのくらいの出来事を思い出せるのか期待を込めて、7月7日を待ちたいと思います。

さて、第7回ロケで一番の見どころは、デス・バレー(死の谷」という恐ろしく熱い場所でのロケでした。

最高気温が57度と記録に残っていますので、兎に角熱いを通り越し、息をすると肺が痛くなるという過酷さ。

その熱い砂漠の中に、ロケのセットを組み、リハーサルで動きまわる訳ですから、よく熱中症にもかからず、無事に収録が済むなど奇跡に近い幸運でした。

このデスバレーには「動く石」という不思議な現象が有りました。

砂漠の中に在る大きな石が、動いて移動するという世にも不思議な現象です。

「デスバレー 動...」の画像検索結果

当時は原因も解明されず、不思議な超常現象と我々は信じていました。

しかし、最近ネットで調べると原因が解明された、との記事を発見しました。

それによると、夏は極暑のこの場所も、冬には氷点下に下がり、雨が降ると氷となって滑り易く移動する事が証明されたとの事です。

以前は「地場の歪み説」「宇宙人説」「ゴースト説」など面白い超常現象でしたが、解明されると「なーんだ」と興味も失せてしまったと言われています。

幽霊の正体見たり枯れ尾花、日本にもこんな言葉が有りましたね。

早く来い来い木曜日! 今週の7日です。

乞う!ご期待です。

 

 

日本の伝統は続く

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には日本固有の文化や伝統に関する問題も多く含まれていました。

これから夏に向かい、各地で盛んに開催される伝統的な催事に「花火大会」がありますね。

これは江戸時代から続く庶民の楽しみで、特に「両国の花火」と言えば、江戸文化の代表的行事でした。

この花火に関して第11回の後楽園球場で次のような○×問題がありました。

問・「玉屋~」の掛け声でお馴染み、江戸花火の玉屋は火事を出して潰れた。

答・○

解説 誰に教わった訳でもなく、江戸時代から「花火」の掛け声として庶民に伝わっている「玉屋~」「鍵屋~」の掛け声。

未だに続いている訳ですから「玉屋」が潰れているはずが無いと思う人が半分。

反対に潰れているのに、まだ掛け声が残っているのは何か理由がある筈だ、と考える人が半分、我々はこの様に予想しました。

「花火大会」の画像検索結果

実際の玉屋は天保14年(1843年)に失火し、江戸所払いの刑を受けて潰れていたのです。

「鍵屋」と並んで江戸花火の代表的な「玉屋」は江戸時代にすでに倒産していたのです。

でも、庶民の生活の中にしっかりと記憶として残され、170年以上経った現在も、花火大会では「玉屋~」「鍵屋~」の掛け声が飛び交っています。

正に、生きた伝統文化と言えるかもしれません。

我々は、何故花火大会でこの様な掛け声がかかるのか?素朴な疑問を調べている中でこの事実を知りました。

現代でも、花火工場が失火して爆発事故になるというニュースを聞く事がありますね。

本日は、お話のネタとして江戸の代表的な花火工場も、例外では無かったというお話でした。