水都と呼ばれた城下街

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題の中には、日本の古い歴史や文化、習慣など昔の常識も問題になっていました。

昔の常識はお年寄りの専門分野で、若い人には興味が無かったり、勉強しようという人も少ないのは事実です。

これは今に始まった訳ではなく、何時の時代にも共通した人間の考え方で、時代はその様に移行しています。

さて、そんな昔の常識に関する問題が第8回のバハマで出されていました。

問・江戸時代の城下町で、駿府は静岡。では、水府(すいふ)は何処?

答・水戸

解説 水戸は北に中川、南は千波湖(せんばこ)があり、水に囲まれている地形から水の都として水府と呼ばれていました。

時代は移り現代で水都と呼ばれているのは、四国・徳島県の徳島市なのだそうです。

調べて見ると、徳島市のブランド・ステートメントは「心おどる水都・徳島」として全国に公示されていました。

とは言え、水の話は暫く忘れた方が良いかも知れません。

今年の10月は、全国各地で大雨と台風で史上最悪の水害の年でした。洪水はこりごりとの心境の方も多い事でしょう。

世の中、平穏無事が何よりですが、自然現象には勝てないというのも現実です。

と、なると科学の力に頼るしかありませんね。何しろ人類が宇宙へ行く時代ですから。

台風の発生を抑えるとか、進路を変える事出来ないのでしょうか? 宇宙より近い地球上のことなのにねえ……。

本日の裏話はクイズ問題から、自然災害へと話が脱線してしまいました。

台風の恐怖に加え、土砂降りの雨は更に怖い事を教えられた今年の秋でした。これって水に流したい思い出ですね~。

 

常識の中に盲点がある

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、常識と思っていた事が実は誤りである、との指摘をクイズにする事があります。

常識の正誤を問う訳ですが、多少の誤差を問題にする事は無く、見過ごせない差がある場合はクイズになります。

第3回のグランドキャニオンで、果たして常識は正しいのか否か?を問う問題がありました。

問・地球の赤道と子午線、長いのはどちら?

答・赤道

解説 地球は丸い、というのは誰でも知っている一般常識です。しかし、赤道と子午線、長いのはどっち?

クイズ問題になるからには、縦と横の長さに誤差があるのは明らかで、赤道と子午線はどの位の差があるのでしょう?

100mや1,000mくらいの誤差なら、重箱の角(すみ)を突くような程度なので我々は問題にはしませんでした。

処が、正確に測ると赤道は39,844km。子午線は39,777kmで、子午線の方が、なんと67kmも短かったのです。

地球の円形は、正球体と思っている人が大多数でしょう。でも、正しくは高い山や深い海もあり、正しい球体ではないのです。

地球が丸いと人類が知っていたのは、実は紀元前500年の古代ギリシャの時代だったそうです。

その時代のピタゴラスが「地球は円い」と唱え、アリストテレスがこの言葉に賛同し人々に広がったそうです。

時代は千数百年を経て、イタリアの天文学者で物理学者のガリレオが「それでも地球は回っている」の言葉を残しています。

これはガリレオの説が、人民を惑わすとの裁判の場で、彼が放った名言として歴史に残っています。

何れにしても「地球が円い」は全人類の常識ですが、細かく言えば正球体では無いという事でした。

本日の裏話は常識の中にも盲点がある、とのクイズ問題のお話でした。

近年では円い地球の周辺に、数多くの人工衛星が飛び気象情報、軍事利用など近代科学に貢献しています。

正確な天気予報、カーナビで解る交通情報、これらは全て人工衛星のお蔭で有難い事です。

と、同時にこれらの人工衛星から出る宇宙ゴミが問題になっていますね。その数は無数とか…。

この宇宙ゴミを拾い集める会社があり、その本部が日本にあるとの話がテレビで紹介されていました。

日本は地球上で美しい国との評価がありますが、今度は地球から出て宇宙まで掃除との事で日本人として胸を張りたいですね~。

 

日本文化の代表例です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人として誰でも知っているべき常識を問うのが基本的なルールでした。

誰でも知っているはずが、改めて問われると「待てよ、こんな簡単な事が問題になる訳が無い」と逆な事が思い浮かびます。

○×問題の場合、常にこのような疑問が発生する事が多く、福留さんが「それでいいのか?」と念を押すのがパターンでした。

第7回のグアムの「泥んこ○×問題」で、そのように疑問の沸く問題がありました。

問・一畳の畳の、たての長さは必ず、横の長さの二倍である。〇か?

答・〇

解説 畳は横が縦の半分の長さと決められています。畳は現代でも昔の表示である尺貫法で表示されています。

京間は縦6尺三寸。関東間・田舎間は縦五尺八寸。団地サイズは縦五尺六寸、と異なりますが、横の二倍が縦なのは変わりません。

種類は一畳、半畳の二種類であり、これを組み合わせて各部屋を構成しています。

との理由で、日本間は三畳、四畳半、六畳、八畳、十畳などが基本で建てられているのでどの部屋でも共通して使えるためです。

因みに畳は、世界に類のない日本固有の伝統的な床材です。

古代には、筵(むしろ)茣蓙(ござ)菰(こも)などと呼ばれていた敷物が進化して畳となりました。

歴史的には平安時代に入ってから、高貴な屋敷に畳が敷かれるようになり、やがて武士階級に普及していったようです。

江戸時代には庶民の家屋敷にも畳が普及し「畳の上で死にたい」との台詞があるように平和な暮らしの象徴でもあったようです。

最近では、西洋式の文化に馴染んでいるため、畳の部屋が無い家庭も増え、高齢者には一寸寂しい気分の方もいるでしょうね。

畳は冬は暖かく、夏は涼しい我が国独特の床材なので、将来見直される時代が来るのでしょうか?

うーん? 未来の事は解らないのでこの辺で話題を畳みまーす。