アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。
一般常識は、誰でも知っている常識ですから知らない人は「非常識」と呼ばれるので、知識を蓄積しなければ恥をかきます。
とは言え、知っているようで知らない事象も結構あります。我々は、そんな盲点を探し問題を作る事もありました。
第3回のグランドキャニオンで、知っていそうで知らない人も居る盲点の問題がありました。
問・「湯加減はいかが?」と言えば風呂のお湯の具合。では、服加減と言えば何の味加減?
答・茶・抹茶
解説 日本の伝統芸「茶道」では、茶の温度、濃淡などの加減を訊ねる言葉として使われます。
茶道は千利休を元祖として発展したものですが、最初は相手を感服させたㇼ、ある種の心理闘争の場であったようです。
戦国の武将達が強く惹かれていったのも、実践の場で役立つ心理的な駆け引きの術として学んでいたようです。
歴史的には織田信長が「茶の湯」に熱を入れ、千利休を厚遇したのはドラマなどで知られています。
本来は「茶の湯」の作法だけに限らず、人間の道徳や正しい生き方を習得する場として、嫁入り前の女性の習い事でした。
勿論、女性だけに限らず男性でも茶道の精神を学ぼうとする人も多く、日本の伝統芸となっていました。
因みに、日本の茶道人口は10年前には四百万人も居ました。しかし残念ながら、2,018年には半分近い220万人に減少です。
確かに、昭和や平成前期に比べ若い女性の考え方も変化しているので、伝統芸は古いとの人も増えているのかも知れません。
本日の裏話は、茶の湯のクイズ問題からその源流の話にまで及んでしまいました。
日本には伝統的な古い建造物を始め、文学、芸能、芸事などが数多くあり文化国家としての誇りを保っています。
その意味では、日本古来の「茶道」は末永く続いて欲しい文化と言っても良いでしょう。
新しい流行も結構ですが、反面には古いものも大切にしたい、との気持ちも残して欲しいです。お年寄りも大切に頼みますよ~。