速く走る神様は?

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、日本に限らず世界の常識も知っていた方が、クイズでは正解率が高くなります。

世界の常識と言っても、義務教育で学習するのであまり難しく考える必要はありません。

第10回のモニュメントバレーで、世界の常識の問題が出されていました。

問・元々はインドの神様で、足の速い人を指すのは何?

答・韋駄天(いだてん)

解説 バラモン教の神様で、非常に速い足の持ち主で悪魔を排除するとされ、足の速い人を韋駄天と呼ぶようになりました。

 

 

足が速いというのは、スポーツ選手の必須条件のようで野球でもラグビー、サッカー、バスケットなど早い人ほど有利です。

勿論、足を使わないスポーツも多種類あるので、スポーツ全般というわけではないので、誤解の無いように願います。

処で、人類は100mを何秒で走れるのかが長い事、懸案になっていました。

「10秒の壁」という言葉が陸上競技の世界では語られていて、誰がその壁を破るのか? 注目でした。

この壁を最初に破ったのはウサイン・ボルトで、9秒72の世界新記録をあげ、現代の韋駄天となった訳です。

尤も韋駄天はインドを始め日本など東洋文化の名称なので、ボルトに対し「韋駄天」の表現は使われていないのは当然です。

それにしても、日本の陸上選手も「韋駄天」と呼ばるほどの選手が続出しているのは嬉しい限りです。

多田、山県、桐生、小池、ケンブリッジ、飯塚選手の活躍などリオ・オリンピックが思い出されますね。

本日の裏話は、足の速い神様のクイズ問題から「韋駄天」のご紹介でした。

そう言えば、話はガラリと変わりますが、プロ野球界にも韋駄天の名に相応しい選手がいましたね。

注目の大谷翔平選手です。投打の二刀流は有名ですが、更に足の速さも半端では有りません。

三塁ゴロでも、必死に走り内野安打にする事もしばしば。盗塁でも数々成功し盗塁王にもなりそうな勢いです。

今年は「コロナ騒動」や「異常気象」など、暗い話が多い年でしたが、大谷翔平選手の活躍は唯一の明るい光でした。

となれば、神様、仏様、大谷さまぁ…と拝みたい気分で~す。

 

 

 

 

日本の民謡、労働歌の問題です

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、日本人であれば誰でも知っている筈の知識です。従ってクイズのランクでは易しい問題と我々は思っていました。

どの位易しいのか、第11回のニュージヤージーで行われた準決勝での問題をご紹介しましょう。

問・重い材木を音頭を取りながら運ぶ時に歌われたのはどんな歌?

答・木遣り歌(木遣り音頭)

解説 民謡の一つで、日本では古い時代に発生した歌です。大木や岩を運ぶ時に唄う仕事歌として発展しました。

仕事歌ですから、地固め、棟上げ、祭りで山車(だし)を引く時などに唄うと元気が出るので合唱するわけですね。

 

 

また、江戸の火消の「梯子乗り」でも、この木遣り歌が歌われていました。

これは火消誕生から三百年間、町火消に愛されて来ました。更に現代でも正月の恒例として「梯子乗り」が披露されていますね。

木遣り歌と共に「町火消の梯子乗り」も懐かしい日本の行事として愛され続けています。

日本を象徴する文化で、映像で日本を紹介する場面では、富士山、葛飾北斎の絵と共に「町火消の梯子乗り」も入りますね。

オリンピックの開会式でも、粋な半被姿の「梯子乗り」が披露され世界に映像が流されました。

本日の裏話は、日本の伝統的な仕事唄の問題から「木遣り歌」の歴史を覗いて見ました。

結論として、日本人は粋な姿を愛する国民性のようですね。誰でも野暮よりは「粋」の方が良いに決まっています。

でも、程度問題で「粋がっていると」周囲から警戒され、友を失い兼ねません。何事もホドほど、出る杭は打たれますからね~。

 

 

大切な語源のお話です

アメリカ横断ウルトラクイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

一般常識は、日本人なら誰でも知っている知識です。クイズのランクで言えば「易しい問題」で、正解率は高いのです。

第9回のヨセミテで出された易しい問題をご紹介しましょう。

問・桶をつくる時、周りを締める竹や金属の輪を何という?

答・たが

解説 竹を割って長い紐状にして、たがねた輪、桶、樽などを作る時に締め付けて完成させる道具の総称です。

 

 

 

日本語としては、桶、樽などを創る道具ですが、言葉として「締め付ける」の意味が有りました。

例えば、仕事の作業がダラダラ進まない時「たがを締めろ」と上司が部下に命令する事が有りますね。

たがが外れてしまうと、樽や桶はバラバラに壊れてしまうのを想定した言葉の使い方でしょう。

どの国でも言葉は生活の中から生まれるもので、たがに関しては我が国独自の言葉と言えるでしょう。

本日の裏話は、昔の生活の中から生まれた道具の問題から、語源のお話でした。

たがが外れると、人々の精神が「いい加減になる」という意味では「たが」は何時でも外れないように心掛けたい言葉です。

いつの間にか説教じみた話になって、年寄りの悪い癖と反省していま~す。反省は猿でも出来る、そんな猿軍団もいましたね~。

 

日本の諺は古いのか?                                                         

アメリカ横断ウルトラ・クイズの問題は、日本人の一般常識を基本に創られていました。

誰でも日本人であれば知っている知識、基本的な知識は小中学校の義務教育で勉強しています。

だから忘れない人なら、大抵の問題には正解出来ると考えた方が良いですね。

尤も、義務教育で習った知識は、この番組では超易しい問題で、その上は中程度、難しい、超難しい等の分類でした。

では、超易しい「諺の問題」を見てみましょう。第7回のグアムで行われた「泥んこクイズ」の問題です。

問・爪をかくす鷹は居ない。〇か✖か?

答・〇

解説 諺では「能ある鷹は爪を隠す」が日本の諺です。でも、現実の鷹は猫のように爪を出したり引っ込めたり出来ないのです。

 

 

 

この諺は、人間に例えて作られたもので、江戸時代までの日本人は、知識のある人は控えめにした方が良いと考えていたのです。

何事も知ったかぶりをして、偉そうに知識をひけらかすのは尊敬されない、逆に知識を控えめの方が尊敬されるとの教えです。

古い日本人の考え方は江戸時代までで、明治維新によって欧米の文化がドッと日本に流れ込んで来たのです。

欧米では、身分の高さに関係なく自分の意見を堂々と述べるのが知識人の考え方だったのです。

日本でも民主主義が定着し、「人間は皆平等」という訳で自分の主張を遠慮なくする人が増えたのです。

とは言え、古い日本の伝統を大事にする「能ある鷹は爪を隠す」を信念にしている人も多く、日本の伝統は良いものです。

人間皆平等と言いながら、何故か「男尊女卑」だけは改革できず、第2次大戦後まではその考え方が残っていました。

今は「男女平等」が当たり前ですが、議員の数、企業の役員の数等を世界に較べると、遅れを取っているとの統計もあります。

とは言え、戦後強くなったのは「女性と靴下」との言葉もあり、強い女性が増えたのも現実と言えるでしょう。

本日の裏話は、諺の問題から日本人の考え方の歴史の一端を覗いて見ました。

結論です。日本の女性が強いのは当たり前! 何しろ日本は天照大神(あまてらすおおみかみ)様が創られた国ですからね~。

家庭でも「亭主関白」より「アカア天下」の方が、平和な家庭だという統計が……。否そんな統計は無いけれど我が家は平和で~。